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【大リーグ】Rソックス、6年ぶり13度目リーグV 上原が日本人では初のLCS最優秀選手2013年10月21日 紙面から ◇ALCS第6戦(19日・ボストン)レッドソックス5−2タイガース【ボストン穐村賢】ア・リーグの優勝決定シリーズ(LCS)第6戦が19日(日本時間20日)、当地で行われ、レッドソックスが5−2でタイガースに逆転勝ちし、シリーズ4勝目(2敗)を挙げ、2007年以来6年ぶり13度目のリーグ優勝を決めた。1−2の7回にシェーン・ビクトリノ外野手(32)の逆転満塁弾が飛び出し、上原浩治投手(38)が最後の1イニングを締めた。最優秀選手(MVP)には1勝3セーブで全勝利に貢献した上原が選ばれた。日本人のLCSでのMVPは史上初。クローザーの受賞も史上3人目という快挙だった。レ軍は23日(同24日)から当地開幕のワールドシリーズ(WS、7回戦制)でカージナルスと“世界一”の座を争う。 優勝を決めるマウンドを託すのはこの男しかいない。満を持して9回のマウンドに上がった上原が、最後の打者イグレシアスを空振り三振に切って取ると、レ軍ナイン、3万8000人を超える地元ファンの感情が爆発した。マウンド上で右手人さし指を突き上げ、駆け寄ってきた女房役のサルタラマッキア捕手に勢いよく抱きついた上原。「最後は正直、(緊張で)吐きそうだった。ホッとしているというのが一番。素直に良かった」。その後も同僚一人一人と抱き合い、喜びを分かち合った上原は穏やかな笑顔で心境を口にした。 3点リードの9回、地元ファンは守護神の登場を大音響の“コウジ・コール”で迎えた。先頭アビラを三球三振に切って取ると、今度はコウジ・コールが「MVPコール」に変わる。「(今シーズンの開幕前に)ボストンが僕を必要としてくれた。誠意を感じたのでとにかくここでがんばろうと思った」。恩返しの思いから疲れた体にむち打ち、腕を振り続け、結果を出してきた。そんな姿を見続けてきた観客は誰がMVPにふさわしいかを一番よく分かっている。MVPコールにはファンのねぎらいの気持ちも込められていた。 日本人としてPSでのMVP受賞は2009年WSの松井秀喜元外野手(当時ヤンキース)以来。LCSでの守護神の受賞は03年のマリアノ・リベラ(ヤンキース)以来史上3人目の快挙。上原は「正直ちょっと怖い。今年は出来過ぎなんで。まさか賞までもらえると予想していなかった。選手みんなのおかげ」と謙遜したが、今LCS6戦中5戦に登板して1勝3セーブ。誰もが納得の受賞だった。 試合直後のMVP授与式では長男の一真君(7)と一緒に“お立ち台”に上り、至福の時間を共有。女性インタビュアーの英語での質問に、度胸満点に英語で答える一真君を見つめるまなざしは、マウンドで見せる勝負師のではなく、父親のそれだった。 レンジャーズ時代の11年もチームはWSに進出したが、自身は地区シリーズ、LCSの登板3試合で3戦連続被弾。WSでは出場選手枠から外れ、“蚊帳の外”だった。上原は試合後、「今日は(2年前の)その話はなしで」とあえて触れようとはしなかったが、思い入れは誰よりも強い。「(WSは)アクセル踏みっぱなしで、行けるところまで行くしかない」。2年前の“忘れ物”を取りに行く戦いに向け、静かに闘志を燃やした。 PR情報
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