【NQNニューヨーク=川内資子】18日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は反発した。終値は前日比28ドルちょうど(0.2%)高い1万5399ドル65セントと、9月23日以来の高値で終えた。良好な四半期決算を発表した銘柄を中心に買いが入った。
ゼネラル・エレクトリック(GE)が発表した7~9月期決算は減益だったが、主力事業の産業機械部門の好調を示した。同社株など好決算銘柄が上昇し、指数を押し上げた。
中国の7~9月期の実質国内総生産(GDP)が前年同期比7.8%増と、伸び率は4~6月期から拡大した。世界経済をけん引する中国景気が勢いを増しているとの見方につながり、投資家心理を強気に傾けた。
ただ、ダウ平均は朝方に小安い場面もあった。IT(情報技術)のIBMなどへの売りが続き、指数の重荷となった。
多くの機関投資家が運用の参考指標とするS&P500種株価指数は3日続伸。前日比11.35ポイント(0.7%)高の1744.50で終え、連日で過去最高値を更新した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日続伸。同51.13ポイント(1.3%)高の3914.28と2000年9月8日以来、約13年ぶりの高値を付けた。インターネット検索大手のグーグルが大幅な増益決算を17日夕に発表し、同社株は上場来高値を更新。ナスダック指数を押し上げた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち「ヘルスケア」を除く9業種が上昇した。「IT」や「資本財・サービス」、「電気通信サービス」の値上がりが目立った。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億9000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約18億8000万株だった。
決算が最終黒字に転じた金融大手のモルガン・スタンレーが上昇。通信のベライゾン・コミュニケーションズや、スポーツ用品のナイキも上げた。
一方、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は急落。決算と同時に発表した売上高見通しが物足りないとして売りが出た。通期の売上高見通しを下方修正した機械のハネウェル・インターナショナルも下げた。
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