「見た瞬間に、『何だこれは!』と思いましたね。なんでこんな展示が……」
みんなの党・和田政宗参院議員は、J-CASTニュースの取材にこう嘆息した。
2013年9月、豪・キャンベラの「オーストラリア戦争記念館」を訪れた和田議員の目に飛び込んできたのは、来館者に足蹴にされ、踏みつけられる「旭日旗」の姿だった。
問題の記念館は、豪州の戦没軍人を追悼する国立施設だ。和田議員は9月、参議院から派遣されて他の議員とともに豪州を視察し、21日に記念館に立ち寄ったという。
記念館は、多くの歴史的な軍事資料も展示している。和田議員は第2次大戦のコーナーに足を踏み入れた。ところがその通路の床に、思わぬものを見つける。旭日旗だ。天井に設置されていると思しきプロジェクターから、旭日旗の映像が、ちょうど「玄関マット」のような格好で照射されていたのだ。部屋の入口にあることもあって、来館客たちは続々と映し出された旭日旗を踏みつけながら、展示室に入っていく。
日本と豪州には第2次大戦当時、「敵国」同士として戦った過去がある。日本による空襲や捕虜収容所での犠牲者も出ており、複雑な感情があってもおかしくはない。しかしそれにしても、旭日旗を踏みつけにするようなやり方は「どう考えてもおかしいじゃないですか」と和田議員は憤慨する。
「旭日旗は今なお自衛隊の旗として用いられており、国旗に準ずる旗です。ましてや当時の旭日旗は、天皇陛下からいただいたもの。それを踏まれるというのは……」
和田議員は当日中にシドニーの総領事館を通じ、キャンベラの日本大使館から当局に抗議と撤回を申し入れるよう求めたという。「オーストラリア側がしっかりとした理解がないまま展示をしているのではないか」という思いもあり、先方が穏便に撤回をしてくれれば――と帰国後もしばらくはこの事実を公にはしなかったが、2週間近くが過ぎても進展がなく、8日にフェイスブックやブログなどで現地の写真を投稿した。投稿はフェイスブックやツイッターなどを通じて拡散し、ネットでは怒りの声が広がった。
和田議員は日本政府に対し、抗議の有無、また旭日旗を国としてどう扱うのかについて、質問主意書を提出する予定だという。
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