小橋（右）と夫人のみずき舞

　５月１１日の日本武道館大会で引退した鉄人・小橋建太（４６）が１７日、夫人で演歌歌手のみずき舞（３９）とともに東京・江東区の東京スポーツ新聞社を訪問。引退パーティー（９月２８日）発起人を務めた本社・太刀川恒夫会長に改めて式典終了のあいさつを行った。

　夫人を交えての歓談は１時間にも及び、太刀川会長がプロレスの祖・力道山の「空手チョップのためコブシをブロックで鍛えていた」というエピソードを披露すると「現役時代にお聞きしていたら絶対にやっていました」と小橋は目を輝かせる。その横で「家に帰ったら絶対やると思います…」とタメ息をつく夫人の横顔が印象的だった。

　１２月からは全国縦断トークライブツアーも再開。１２・１横浜、１２・１４仙台、１２・１５新潟、１２・２１東京・渋谷、１２・２２名古屋、１２・２３大阪の日程が決定した。「何度も聞かれていることですが、復帰はありません。プロレス界は引退即復帰が当たり前になってしまい、それがプロレスの価値を下げてしまった。自分の青春を費やしたプロレスには恩返しをしなければいけないので、復帰は絶対にない」と小橋は改めて明言した。

　腎臓がんの完全克服という第２の人生のテーマもある。しかも日々の練習を欠かせない小橋だけに、筋肉が過剰につくと夫人が野菜中心の食事に変えたり、食事療法によって微妙な肝機能の数値を正常値に維持しているという。

「今年はプロレス大賞授賞式に呼ばれるかな？」と現役当時とまったく変わらない笑顔を残し、鉄人は本社編集局を後にした。