選手の採点を、今回は特に「戦う気持ち」に重きを置いてつけた。ストイコビッチ監督が今季限りで退任することが決まったが、この6年間で残した功績は大きい。いろいろなことが起こったが、6年間で積み上げてきた形を最後に見せてほしいし、サポーターもきっとそう思っているはずだろう。
きれいごとに聞こえるかもしれないが、グランパスに足りないのは実は、この気持ちの部分。今のポジションは優勝争いをするでもなく、J2降格の可能性も限りなく小さい。勝っても、ほとんど何も得られない状況で、どれだけ強い気持ちで戦えるかが試されている。
グランパスの選手たちの能力を考えれば、いい状況でいいプレーができるのは当然。悪い状況でも力を出せる強さは、根本的な気持ちの問題になる。攻守に闘争心を発揮した田中隼や永井のような選手が少しでも多く出てくれば、大事な場面、重要な試合で、いい結果に結び付けられるようになるし、来季の明るい材料になる。 (元日本代表、グランパスDF・米山篤志)
この記事を印刷する