読者諸君は、以前本サイトで報じた「お金集めのプロ」なるグループを覚えておられるだろうか？
マスター証券の小谷昭徳に投資詐欺を持ちかけた、金融マン、反社会的勢力、水商売風の男たちの事だが、取材を進めていたところ、このグループがお金集めのネタにしていると思われる会社が判明した。
その企業は「エステート２４ホールディングス（大阪市中央区）」といい、なんと本サイトでも以前に登場したことの有る企業だ。そのエステート２４との関わりが気になるところだが、その前に「お金集めのプロ」のメンバーを改めて紹介する。
金融マンというのが、２０１０年６月に愛媛銀行から５０００万円を騙し取った詐欺などの疑いで逮捕され、現在執行猶予中と思われる田中智久だ。
豊富な金融知識を持っており、ファンドを使った投資詐欺のスキームを編み出している。それにしても融資詐欺の次は投資詐欺とくるのだから相当な自信があるのだろう。
反社会的勢力については、複数の名前が挙がっているので敢えてここでは特定しないが、エステート２４の本店がある関西の勢力だけでは無く、関東での半グレ集団との繋がりも相当強くなってきている様だ。
最後に、一番不自然に思えた水商売風の男の事だが、実はエステート２４の代表である秋田新太郎である可能性が非常に高い。秋田新太郎と田中智久は、田中智久が融資詐欺で逮捕された「デジコム」からの付き合いで、味をしめたのか、二人三脚で「お金集め」に励んでいるという。
さて、肝心のエステート２４だが、登記簿謄本やホームページ等を見る限り太陽光発電装置の訪問販売会社で、秋田新太郎が創業時から代表者を務めている。平成２１年の創業以来、年商を爆発的に増やしており、社外取締役に警察OBや経産省OBを迎え入れるなど手堅い印象を受ける。
しかし、一方で金融機関に対する借入金の返済が滞っていたり、個人投資家からは貸金返還を求め訴訟されたりと、やはりお金に関するトラブルが続出している模様だ。今回、エステート２４で以前働いていたという関係者に取材が出来たのだが、非常に興味深い話が聞けた。
メイン事業の訪問販売も一部行なっている様なのだが、年商などの業績のほとんどが粉飾で、金融機関からの融資を引き出す為に手堅く見せかけているだけとの事である。
これまで融資を引き出した金融機関は２０を下らず、総額十数億円というのだから、「お金集めのプロ」の面目躍如というところだろう。
この詐欺グループがエステート２４をネタにしようとした経緯は定かでは無いが、秋田新太郎が代表として表舞台に出ているあたり、相手が金融機関だからと安心しているのか、はたまた集めたお金を出来るだけ自分の懐に収めたいからなのか、いずれにしても今回はより一層「お金集め」に励んでいるはずだ。
話を本題に戻すと、一つの疑問が浮かんでくる。いくら見かけ良くしても、十数億円の融資を騙し取れるものなのだろうか。
この疑問を解消するのが、「お金集めのプロ」グループの中核、エリート金融マンの田中智久だ。
豊富な金融知識を持っており、過去に投資詐欺のスキームを編み出しているほどだから、金融機関からの融資を引き出す事も可能だろう。しかし、以前に愛媛銀行に対する融資詐欺で逮捕されており、現在執行猶予中のはずだ。
さすがに融資詐欺の逮捕歴がある人間に融資するほど金融機関も馬鹿では無いだろうと訝しがっていたところ、前出の関係者が証言してくれた。
何と、田中智久は「田中隆志」と表向きの名前を変えて、現在もエステート２４に在籍している。
「エステート２４のホームページにも有りますが、執行役員社長付という肩書きで、財務を実質牛耳っています。もちろん金融機関や個人投資家に対しても、田中隆志という名刺を配っています。
田中智久という名前は社内でもタブーですし、逮捕歴が有ることも一部の人間しか知りません。」
そこまでして資金調達をするなど、ここまで来ると感心する程だが、肝心の集めた資金がどうなっているのかというと、秋田新太郎をはじめとする幹部連中の不正流用と使途不明の資金流出に消えているとの事である。
とにかく金銭感覚が狂っており、贅沢三昧な生活を送っているとの事だが、一方では反社会的勢力の陰も見え隠れしていて、会社には日頃からイカツイ男たちが出入りし、毎回何かを受取っては帰っていく様だ。
今回は長くなってしまったので続きは次回に報じる事とするが、現在多数の訴訟問題を抱えているという情報も入ってきており、刑事事件にも発展する可能性があるとの事なので、期待して待っていてもらいたい。