徳洲会事件:自民、自発的な離党促す声も
毎日新聞 2013年09月25日 18時53分
自民党が、医療法人「徳洲会」グループを巡る公職選挙法違反容疑事件に頭を悩ませている。グループ理事長の次男である自民党の徳田毅衆院議員(42)=鹿児島2区=の事務所も家宅捜索を受けたが、捜査の進展が見通せず動きを取れない。10月15日召集予定の臨時国会を前に、自発的な離党を促す声も出始めた。
「捜査が着手された段階で、こうすると断定的に申し上げる段階ではない」。石破茂幹事長は24日の記者会見で、徳田氏の処分についての言及を避けた。事件発覚時は徳田氏に事情を聴く考えも示したが、東京地検特捜部による捜査が進み、発言も慎重にならざるを得ない。
野党側は「事実関係を精査し、臨時国会で取り上げることが必要だ」(民主党の大畠章宏幹事長)と追及の姿勢を強めている。自民党は高い支持率を維持しているが、事件が拡大すれば批判が高まる懸念もあり、党幹部は「野党が国会で追及するネタが増えた」と頭を抱える。
徳田氏は17日、電話で石破氏に陳謝した。しかし自民党は十分に実態を把握できているわけではなく、石破氏も「選挙で選ばれた重い立場を勘案しなければならない」と述べるのが精いっぱいだ。国対関係者は「知らなかったではすまされない。離党やむなしだろう」と自発的離党は免れないとの認識を示した。【念佛明奈】