宝塚音楽学校でイジメのあげくの万引き冤罪事件が、ネットなどで遡上にあげられ話題になっている。2年前に週刊誌沙汰にもなったが、宝塚歌劇団がスキャンダルで挙げられても、音楽学校がマスコミネタになかされるのは前代未聞の事である。
この件で一つ気になる事がある。同級生(予科生)同志の指導・イジメばかり問題になっているが、上級生(本科生)が何故出てこないのだろうか。
そもそも、上級生が下級生(予科生)を厳しく指導するという体制だったら、事件が、イジメなどとマスコミの遡上に登る事もなかったはずである。同輩内だけで「指導」などやったから、イジメだ何だのと週刊誌ネタにされたのである。
大体、イジメ・イジメというがそれがどうした?シゴキや厳しいしつけなんてあたりまえだろう!演劇の中でも最も困難で厳しいとされる群舞レビューの舞台に立つのだ。自分勝手に一人で学芸会に立つのと訳が違う。おまけに舞台の演台照明というのは、どうしても突貫工事のにわか作りになりがちになる。どこかで必ず綻びとか瑕疵が出て来る。セリでの転落事故・照明の落下事故。こうした事はよく聞く。言わば死と危険との隣合わせの所で集団群舞をやるのである。厳しいのが当たり前であるし、軍隊式で教育するしかないだろう。イジメなどという言葉を使えば、何でも糾弾できる万能の武器を手にして無敵になったつもりか!
だから、Sさんが同輩より受けた「指導」というのは当然の内容である。つまり、問題は被害者とされるSさんにあったのである。実際にルーズな性格だったようで、盗癖があったのも事実と見ている。万引きも実際あったと見る。この子は精神が少しおかしかったのではないか。何故そう決めつけるかというと、二十歳にもなっていない女性達が、いくら性悪でも口裏合わせて、一人の人間を冤罪に陥れるという「政治力」を働かすということは考えにくいからである。しかも、裁判の公判で証言台にも立っている。 公開の場でウソを突き通すというのは、相当な覚悟がいる。バレれば偽証罪という重罪である。そうした危険があるにも関わらず、音校が現役生徒を証言台に立てるというのもよっぽどのことである。曲がりなりにも教育機関が、自分のところの不祥事の隠蔽の為に生徒を証人にするなどということができるだろうか。これは冤罪などではなく、本当にやった事件とみる。確かに万引きの証拠は無い。滅多な事を言ってはいけないのはわかる。
しかし、冤罪と決めつけるのも、万引きを証言した生徒達が偽証をしたと、別の冤罪を決めつける事にならないか。ネットで喚き立てている人間達はそういう事もよく考えるべきである。裁判所は有罪に足る証拠が無いと言っているだけである。勿論、有罪たる証拠が無ければ無罪なのは言うまでも無い。しかし、だからと言って、証言した生徒達を匿名で、罵倒し顔写真をネットに晒し出す権利がどこにある。偽証の証拠だってないでは無いではないか。
音楽学校は多額の寄付などをする父兄・芸能関係者、阪急東宝グループの関係者、経済企業関係者、マスコミなどの外部の人間達が教育内容にまで介入してきて、上級生が上下関係をはっきりさせた上で厳しい指導をするという事がしにくくなってきているようである。カネコネ重視で裏口入学を促進した結果が、カネを出してるからと口も出させろと、関係者をつけあがらせ、入学させた自分の子は特別扱いしろとばかりに外部介入をしてくるようである。結果が、上級生指導は消えてなくなり、今や音校の厳格な規律は彼方に消えてしまった感がある。音校生は阪急電車では座らないと聞いていたが、実際、電車の中で目の前に座っておしゃべりしていたのを目にした事があるし、駅のホームで座って弁当を食べていた(.おばちゃんでもやらない!)のも見たことがある。
普通の人間に比べて音校生でも確かにオーラがあるのだが、タガは大分緩んでいるようである。
音校の教育は、私も素晴らしいと思っていた。しかるに、前述したように、今やその管理体制は極めて甘くなってきているようである。かくのごとく、唯一、女士官学校とかつて言われたほどの格調高さと厳しさを誇った宝塚音楽学校もかように落ちぶれては、かつて隆盛を誇った女性歌劇の復権もまだまだ先の事であろう。
テーマ:宝塚歌劇団
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