反省文　謝罪文　詫び状の書き方

商品やサービスに対するクレームというのは、その対応の仕方でより大きなクレームに発展してしまうケースがあります。
接客態度や対応などの接遇に関するクレームは、顧客の側がかなり感情的になることが多く、もとのクレームの内容の前にまずは顧客の憤りの感情を静めていただくように応対しなければなりません。
詫び状を送る前に電話などで直接謝罪をするほうが良い場合もあります。
クレーム対応は相手の感情を冷静に受け止めて相手の話をきき、まずは相手の感情を静めてもらうことが大切です。
詫び状には責任者の名前で、不快な思いをさせたことをお詫びし、今後に向けた反省、発展の意を表して締めくくります。



　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　平成○○年○○月○○日

山田花子様


　　　　　　　　　　　　　　　　　ABC株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　　営業部長　鈴木太郎


拝啓　

平素は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。

この度はお客様へお届けした商品に破損があったとのこと、
大変ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんでした。
またお申し出の際に対応させていただいた弊社係員の態度に何か
ご無礼のありました段、重ねて謹んでお詫び申し上げます。

破損した商品は直ちに回収させていただき代替品を出荷いたしましたので、
宜しくお願いいたします。
お客様への対応については弊社社員教育において厳しく指導しておりますが、
今回のご指摘を受け、 さらに社員への指導を徹底する必要性を痛感しております。

今後このようなことのありませんよう、社員一同、サービスの向上に誠心誠意努力をしてまいります。

また今後とも弊社のサービスをご利用いただけますよう平に伏してお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具

平成○○年○○月○○日

○○○○様


○○○○株式会社
○○部○○課　（役職名）名前

拝啓　貴社におかれましては時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。

さて、この度は、当方の手違いにより製品Aの納品日を間違えてお届けにあがり
大変なご迷惑をおかけいたしましたこと、謹んでお詫び申し上げます。
詳細に事態を調査いたしましたところ、担当者の不手際により伝票への納品日の記入の
間違いがあったことが原因であると分かりました。
これはひとえに当方のミスであり、弁解の余地もございません。
誠に申し訳ございませんでした。

今後はこのようなご迷惑をおかけすることのないよう、出荷予定の再確認、社内で二重のチェック
を徹底してまいる所存でございます。　
このたびの件につきまして、重ねてお詫び申し上げますとともに、
今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具


到着便遅延のお知らせ

福岡発羽田行き　１１：５５発　AB450便は、九州地方豪雨による悪天候の影響で
ただ出発が遅れましたために羽田空港への到着が大幅に遅れております。
新しい到着予定時刻は１６：３０頃の予定でございます。
お急ぎのお客様には大変ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、
何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

AB航空

個人的な問題の詫び状の書き方や謝罪の仕方と、ビジネス上のトラブルの場合の詫び状の書き方とは少し違います。
個人的な問題の場合はなるべく早急に自分の非を認めて相手に謝罪と反省の意を伝えるべきです。
自分の言葉で率直に丁寧に謙虚に文章を書きましょう。
詫び状の書き方の手順は以下のとおりです。

１．過ちに気がついたら、早く謝る。
できれば相手から指摘を受ける前に詫び状を出す。

２．潔く自分に非があったと認め、言い訳をしない。

３．低調かつ謙虚な態度で詫び状を書く。

４．今後の対策、償う方法などを明示する。

しかしながらビジネス上のトラブルやクレームに対する謝罪や詫び状には必ずしも上記の手順で詫び状を作成していいかというと場合によってはよくないことがあります。
特に２番目の、「潔く自分に非があったと認め、言い訳をしない」という点です。
業務上やむを得ず発生してしまうような問題（例えば悪天候で飛行機が遅れたなど）の場合は「ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません」と謝罪はしますが、それと非が自社にあるかどうかを認めているわけではありません。
そのような場合には、「あしからずご了承ください。」の一言を加えたりします。
もちろん問題の内容によります。
近頃は企業側の不手際によって一般の消費者や利用者の生命や健康をおびやかす被害を与えるという問題が多発しています。
これらの製造者責任の問題については言い訳などはあり得ません。

大人になるにつれ、物事の分別や常識、礼儀の知識が身についていきます。
ビジネスや社会生活の中で他人に迷惑をかけてしまったとき、その謝罪の意は丁寧な謝罪文や詫び状として相手に伝えねばならない場面もあることでしょう。
しかしながらビジネス文書としての謝罪文となるとその形式や儀礼的な言葉の使い方などに気を使ってしまうものです。
謝罪文や詫び状の書き方や文例というものを見ながら手紙や文書を書く方も多いことでしょう。
しかし、ここでもただのサルまねでは通用しません。相手には何も伝わらないでしょうし、それどころかあまりに書式や形式にこだわった書き方をすると、「心がない」ととらえられがちです。
マニュアルに沿って詫び状を書くことは決して悪いことでありません。
どんなに真摯な態度で謝罪しようとしても、そのアプローチや用法が間違っていたり、ポイントがずれていたりしては、逆効果になってしまうからです。
マニュアルに沿って書いたとしても、そこにあなたの陳謝の気持ちが表現されていれば、相手には失礼にはならずに気持ちは伝わるはずです。
何事もバランスと本質が大切です。
上手に文章を書こうとするのではなく、どうすれば相手に分かってもらえるか、問題解決方法はあるのかを考えながら書きましょう。
償いの意志と方法などを具体的に示しましょう。

「反省だけならサルでもできる」というキャッチコピーが昔流行りましたね。
怒らせてしまった相手に対して深く反省していることを伝えるのは文章でも態度でも容易なことではありません。
お詫びの文章を例文などをまるごと引用して書いてしまうと全く反省の意や謝罪の気持ちは相手には伝わらないでしょう。

反省文というのは小学校時代によく書かされました。
何か悪いことをしたときに先生に書かされました。
子供の頃は反省文を書いても本当に反省する気持ちなんてものはなく、言われるままに「すみませんでした」と書いていたような気がします。
それは、子供にはまだ経験が少ないので誰かに迷惑をかけてしまって、相手がどう思うか感じるか、相手の気持ちや悲しみになかなか思いやることができないのです。
だから先生は反省文を書かせるという形だけの行為で終わることなく、子供が自分のしたことがどうして悪いのか、何をどうすればよかったのか、相手はどう感じるのかということが分かるように指導していくことが本当の反省文の書き方を子供に教えることになります。
サルがエサをもらうためにとる反省のポーズではなく、相手に伝える、相手と関わるコミュニケーション手段としての反省の気持ちを子供たちに教えてあげてください。読書や映画などから人の気持ちを感じ取る力をう養う。
表現力を身につけるための国語の授業は大切です。