杉浦（左）に風俗接待をチラつかせ白星譲渡をお願いする永田。中央はニコルス

　ノア「グローバルリーグ戦２０１３」は１９日、後楽園ホールで開幕する。１８日の前日会見では札幌大会（２６日）で直接対決を控えているＢブロックの永田裕志（４５＝新日本プロレス）と杉浦貴（４３）が前代未聞となる白星買収目的の公開談合を行い、周囲を凍りつかせた。

　ノア事務所で行われた前日会見には、来日スケジュールの都合で欠席したエディ・エドワーズを除くリーグ戦参加全選手が出席。各選手が意気込みを語った。

　だが、ハレンチ王がそんな厳粛ムードをブチ壊す。ＫＥＮＴＡとの決勝対決を狙う杉浦は「永源（遙）さんが、優勝したらファッションヘルスをおごってやると言ってくれた。それをモチベーションに頑張る。優勝する」とのたまったのだ。

　この発言には各選手が苦虫をかみ潰した。オーストラリア人のシェイン・ヘイストやマイキー・ニコルスでさえ、杉浦がファッションや健康についてコメントしていないことは理解している。

　すかさず昨年覇者のＫＥＮＴＡが「杉浦さんのモチベーションがそれってのは残念ですね」とチクリと皮肉ったが、それ以上に怒り、過剰反応したのが新日プロから参戦の永田だった。

「おいおい。崇高なるリーグ戦を前に、もっと夢のあることは言えないのか？」と杉浦を一喝。これにはほかの選手も拍手喝采だ。まさに正論。ところが、後がいただけなかった。

「ファッションヘルスぐらい、札幌でオレに負けてくれたらススキノでいくらでもおごってやる。大体ヘルスのために頑張るだなんて自分で“本番（決勝戦）はＮＧ”って言っているようなモンだぞ」とあろうことか会見中に杉浦に風俗店接待をチラつかせ、白星配給を促すという談合、いや八百長工作を始める始末…。

　永田と杉浦の一騎打ちは、ともにグレコローマン８２キロ級の全日本王者（永田は１９９２年、杉浦は９５年）同士の対決としても注目を集める。互いに中年になっても下ネタで相手を挑発するのはアマ時代、下半身攻撃を禁じられていた反動だろうか？　とにかく、ミスターの参入でリーグ戦は大混乱しそうだ。