元サッカー日本代表の前園真聖氏(39)、女優松雪泰子(40)の弟のシンガー・ソングライター松雪陽容疑者(34)に続いて、人気雑誌の編集者が同様の事件を起こした。集英社の漫画雑誌「週刊ヤングジャンプ」の編集長・嶋智之容疑者(46)が、タクシー運転手に暴行し料金を支払わなかったとして逮捕された。このところ続発している感のあるタクシートラブルだが、実は日常茶飯事だ。しかも、運転手が被害者とは限らないというから要注意。利用する側は、加害者にも被害者にもならないようにしなければならない。
警視庁中央署は16日、集英社社員の嶋容疑者を強盗容疑で逮捕した。同日午前3時20分ごろ、自宅近くの路上でタクシーを降りる際、男性運転手(66)の両腕をつかんでねじったうえに「ぶっ殺すぞ」と脅して、料金710円を支払わなかった疑い。嶋容疑者は当時酒に酔っており「料金は払った。(暴力や脅しは)覚えていない」と容疑を否認している。前園氏も松雪容疑者も酒に酔い、運転手に暴行を働いた。
このところ頻発しているようだが、実は酔っぱらい客による暴力ざたは日常茶飯事。タクシー会社関係者は「キャバクラ嬢などの高飛車な若い女性が『遠回りした』と因縁をつけて料金を払わずに降りようとしたので運転手が腕をつかんだら、痴漢扱いされて踏み倒しされることも多い。泥酔して寝てしまったお客さんを起こそうとしたらケンカを売られたり、女性だと痴漢扱いされたりすることもある」と語る。
乗客としては逮捕はもちろん、その後の出費を考えると注意が必要だ。
法曹関係者は「やった本人は酔って覚えていないかもしれませんが、たった1発でも殴ったら出費を覚悟しなくてはなりません。弁護士費用も20万~30万円かかりますし、被害者への賠償金も、ほとんどケガをしていなくても最低10万円はかかる。ケガの程度が上がるともちろん増えます。タクシーを破損させていたら弁償しなければならない。安くても合計で最低50万円はかかるとみて間違いない」と話す。
サラリーマンにとっては大金だ。示談が成立しても、前園氏のように仕事への影響も出る。
一方、悪徳運転手も昔からいる。詐欺被害事情に詳しい本人訴訟コンサルタントの野島茂朗氏は「古典的な手口としては、酔っぱらいから料金を二重取りする運転手や、道を知らないのに数メートル走ってから『やっぱり分からない』とワンメーターだけ料金請求するケースなどがある」と指摘する。
野島氏自身、二重取りされそうになった。飲食店を出てお釣りが1000円余りだったのでタクシーに乗車した際、先に1000円を渡した。しかし、自宅に着くと「お客さん! 料金もらっていないよ」。本来もらえるはずのお釣りを諦めて帰宅すると、マンション管理人に「無賃乗車の住人の部屋を教えろ!」と運転手がからんでいた。
近所の交番に行き、野島氏は「払った1000円が売上金にあるはずだから、指紋照合してほしい」「防犯ビデオを照合してほしい」と冷静に主張すると、運転手は「指紋照合すると、売上金を警察に預けることになり、今日納めることができなくて、上司に叱られるから大丈夫です」と諦めて帰ったという。
タクシー運転手はトラブルが起きた場合、すぐに交番に行くことが会社から義務付けられている。しかし、運転手が交番に行かない場合は要注意だ。
「運転手に腕をつかまれて、振り払ったのを『暴力を振るわれた』と運転手が主張するケースもありました。泥酔客としらふの運転手の発言では、客観的に運転手の方に信ぴょう性があり、優位になります。このため運転手が被害を偽装して『警察に行きましょう』と騒げば、示談金目当ての良いシノギになるわけです」(野島氏)
ほとんどのタクシーは遠隔管理され、車内外を録画する防犯カメラもある。料金を払ったか、どんな暴力を働いたかは映像で証明できる。酔って記憶がないと主張しても後でバレるわけだが、証拠となる防犯カメラの映像は、刑事事件化しないと開示されない。一部の悪徳運転手は、刑事事件化=逮捕を恐れる泥酔乗客の不安に付け込むのだという。
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