20年前に約束したフライト
テーマ:フライトから新しいジェット機がきた。セスナサイテーションCJ2という。室内の金具は18金だ。
羽田空港から名古屋空港へ機体を空輸する機会に水産航空パイロットたちとみんなで乗り込んだ。
零戦を共同所有する航空学校同期で現在不動産会社社長の友人を隣に乗せた。
羽田空港の新滑走路で離陸の最終確認をし、離陸許可を待っているとき、友人の顔を横目で見ると、今まで見たこともないようなキラキラと輝いた目つきをしていた。
22年前一緒にプロペラ機で東京を飛んで、「ここはどこだ?」と言いながら二人で地図を見たことを思い出す。
こんな日が来るとは夢にも思わなかった。
15歳で出会い25年の月日が流れて、お互い社長として従業員を抱え、事業に成功した。
彼は、高校時代に寮から外出中に、同期が殴られたからと、僕を道連れに40人以上いる集団にケンカをしかけた。
そういう事が何回もあった。弱い者いじめはしなかった。
「のぐっちゃん、俺たち強いからボクシングで日本チャンピオンくらいにはなれんじゃないかな?」
「このグローブはめて、ボクサーがどれくらい痛いか殴ってくれる?」
「わかった!さくさん、思いっきり殴るよ!」
彼は倒れて
「さくさん、どんな感じ?次は俺か、いいよさくさん思いっきり、殴ってみて!」
僕も倒れて
「やっぱりボクサーは痛いよ。パイロットがいいよ。」
2人でボクシングジムで入会前に帰って勉強した。
離陸すると、小雨が降る雲の中を抜けて、高度24000フィートに達すると、地平線に夕日が沈んだ。
彼は目をまん丸く、キラキラした目で、きょろきょろしていた。本当に嬉しそうだ。
「さくさん、この景色最高でしょ!」「すごいね!」
「羽田で飛ぶの夢だったから」
名古屋の夜景が見えてきた。僕の大好きな夜景だ。なつかしい空に帰ってきた気分だった。
僕は自動操縦を手動に切り替えた。同期で一番最後まで単独飛行に出れなかった僕の操縦を彼に見せたかった。
「のぐっちゃん!ナイスランディングだね!」
20年前にした約束のフライトが出来て、本当に喜んでくれてよかった、彼と「永遠のゼロ」を公開前に一緒に見て、2人で明日渡米する。今度はアメリカで彼を乗せて飛ぶ。アラスカで乾杯だ!
僕が零戦に挑戦することを新聞で知って、莫大な資金に困ってる僕を助けるように快く共同所有を引き受けた彼が、契約の翌日メールをくれた。
今回は貴重なお話を下さり、本当にありがとう。
昨夜は子供のように興奮をして眠れなかったよ。
こうして、高校時代から共に苦労を重ねて来た友人と一つのロマンを追いかける喜びが、どれだけ楽しい事なのか骨に染みました。
桜井
夢よ、もう一度!
僕が教官として、もう一度1人で空を飛ばせてあげたい。
bluejet
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1 ■無題
友情ですね(*^^*)そして、生きていることの素晴らしさを文面から感じとれました★私は名古屋方面が地元なんですが、名古屋の夜景は空から見ると綺麗なんですねぇ!