中国:7.8%成長、3期ぶりに改善 7〜9月

毎日新聞 2013年10月18日 11時26分(最終更新 10月18日 14時00分)

 【北京・井出晋平】中国国家統計局が18日発表した今年7〜9月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比7.8%増となり、伸び率は前期の7.5%を上回った。成長率が改善するのは3四半期ぶり。政府の景気下支え策などで中国経済はひとまず持ち直したが、足元では輸出や個人消費が弱含んでおり、景気の粘り腰が試される。

 今年1〜9月期の実質成長率は7.7%となり、年間を通せば政府目標(7.5%)を上回る公算だ。

 政府は今年前半の景気減速を受けて内陸部の高速鉄道などインフラ投資を促し、固定資産投資は1〜9月が20.2%増と、1〜6月の20.1%増から伸び幅が拡大した。政府が景気下支えに動いたことで家庭の消費意欲も改善し、新車販売が盛り返すなど個人消費もGDPを押し上げた。

 中国経済は、輸出の増勢鈍化や、政府の「ぜいたく禁止令」による消費落ち込みなどで、今年4〜6月期まで2四半期連続で実質成長率が前期を下回った。危機感を抱いた政府は今年7月、「経済成長率や雇用水準が(政府目標の)下限を割り込んではならない」(李克強首相)として景気浮揚に軸足を移し、遅れていた高速鉄道建設の再加速や、老朽化した住宅の建て替えなどを指示していた。

 ただ、足元では減速感も見られる。経済のけん引役の輸出は、7〜8月は堅調だったが、9月に前年同月比0.3%減と、8月の同7.2%増から急減速。日本を除く主要地域向けが伸び悩んだ。個人消費を示す社会消費品小売総額は年初から増勢を維持してきたが、9月の前年同月比増加率が13.3%と、8月(13.4%)を小幅ながら下回り、消費の息切れも懸念される。

 その半面、景気回復で余った資金が都市部の不動産に集まり、1〜9月の不動産開発投資は前年同期比19.7%増と、伸び率は1〜8月の19.3%増から拡大。北京などの不動産価格が高騰、バブルの兆候が出始めている。個人消費や輸出が増勢を回復し、投資依存の体質を改善しながら回復基調を維持できるかが焦点となる。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

週刊エコノミスト

週刊エコノミスト

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

環境の毎日

環境の毎日

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

日報連

日報連