吉野家:白河でコメ、野菜生産 地元農家と共同出資 /福島
毎日新聞 2013年10月08日 地方版
牛丼チェーン大手「吉野家」は1日、白河市の農家と共同出資し、農業生産法人「吉野家ファーム福島」(森本桂次社長)を設立した。牛丼店で使う食材を自前で生産し、地元雇用や耕作放棄地の利用にも取り組み、被災地支援につなげたい考え。吉野家の農業参入は、横浜市に次いで全国で2カ所目。
2010年秋から白河市表郷でコメやタマネギなどの試験栽培を始め、牛丼店などで使用できるか検討してきた。直後に福島第1原発事故が発生したが、県などが実施している農産物の放射線検査が整備されており、森本社長は「全国一、安全に作られている」と話す。
農場は4・3ヘクタールを確保し、来年からコメやタマネギのほか、白菜やキャベツギなどを生産。市内に野菜加工センターもつくる。全量を吉野家が買い取り、仲買業者を通さないため安価に仕入れられるという。地元から5人を採用し、17年度には13ヘクタールまで増やす。【蓬田正志】