毒物カレー事件:弁護士宛て手紙、林真須美死刑囚が勝訴
毎日新聞 2013年10月17日 20時58分(最終更新 10月18日 08時07分)
弁護を依頼する弁護士宛ての手紙を大阪拘置所が認めなかったのは違法として、和歌山毒物カレー事件の林真須美死刑囚(52)が100万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が17日、大阪地裁であった。田中健治裁判長は、訴訟のための手紙は刑事収容施設法が認めているとして、国に5万円を支払うよう命じた。
判決によると、林死刑囚は2009年7月に再審請求した。昨年5月、面識のない弁護士(京都弁護士会)に再審請求の弁護団への加入を依頼する手紙を出すことを、収容されている大阪拘置所に申請した。しかし、拘置所は「弁護団を通じて依頼すればよい」として許可しなかった。
田中裁判長は「再審請求のために弁護人を選任することは極めて重要な行為だ。認めなかったのは違法だ」と判断した。
法務省矯正局成人矯正課は「関係機関と協議し、適切に対応したい」とコメントした。【内田幸一】