WiLLプレミアム 10月17日(木)16時19分配信 (有料記事)
韓国の朴槿惠大統領が、薄気味悪いほど中国にすり寄っている。
九月にサンクトペテルブルグで開かれたG20では、休憩中に習近平国家主席と二十分以上、会話したが、晩餐会が遅れていたため、得意の中国語で「餓死了」(お腹がすいて死にそう)と話して笑いを誘ったという。
ところが、日本の安倍晋三首相とは初対面だったにもかかわらず短く、頷いて挨拶を交わす程度だったと韓国メディアが報じている。
朴氏との首脳会談を熱望する安倍晋三首相に対する露骨なあてつけだったのだろうか。
朴氏はこれまで何度も、日本側の首脳会談の要請を袖にしている。
その一方で、習主席とは大統領就任後、韓国大統領として初めて電話会談するなど緊密な関係を保ってきた。
米国訪問の次は日本訪問という韓国の慣例を破った六月の中国訪問でも、日本の歴史認識を牽制しつつ、「韓国の夢が中国の夢に付き添うことができれば、新たな北東アジアの構築という夢を必ず実現できます」と、習主席の就任演説での「中国の夢」発言を引用して・中韓蜜月・を演出してみせた。
「共産党独裁で周辺国を軍事力で脅かす中国に、一体どんな夢があるというのか」と問うのではなく、歴史を武器に中国と共闘して日本を屈服させるため、お世辞を言ったのだ。
朴氏は就任後、米国訪問で「日本は正しい歴史認識を持つべきだ」と発言してオバマ大統領を当惑させたのを皮切りに、行く先々で日本との歴史問題を持ち出している。これには中国も渡りに船とばかりに、朴氏を「老朋友」と持ち上げた。
朴氏がここまで反日的な言動を行う背景には、「韓国政府が慰安婦問題について何も努力しないのは憲法違反」との韓国憲法裁判所の判決に縛られているからだという報道がある。
だがそれ以上に、父親が日本の援助で「漢江の奇跡」を成し遂げた朴正煕元大統領だからこそ、反日に凝り固まる韓国民の手前、いちいち枕詞に「歴史認識」をつけなくてはやっていけないのであろう。何しろ親日が罪になる国が韓国なのである。
そうした事情を勘案しても、北朝鮮の後見人であり、東アジアの安全保障の脅威である中国の威を借りて日本を攻撃するのは異常過ぎる。
北京では、清華大学で中国語を交えた演説をしたり、派手な韓服を着て習主席と会談している姿は、大統領自らが中国にシナをつくっているようにしか見えなかった。朴氏は自分のやっていることが分かっているのだろうか。
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山際澄夫
最終更新:10月17日(木)16時19分