アジア・太平洋株式サマリー:香港・中国株下落、印株も下げる
10月17日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式 相場は下落。米上下両院が連邦債務上限を引き上げ、政府機関の閉鎖を解除する法案を可決したものの、金融株が下げを主導した。
金融株がハンセン指数の業種別で最大の下げとなった。中国農業銀行(1288 HK)は1.4%下げた。靴小売店を展開する達芙妮国際(210HK、ダフネ・インターナショナル・ホールディングス)は既存店売り上げ減少を発表し、4年ぶり安値となった。一方、売上高の約29%を米国で稼ぐ靴メーカーの裕元工業(集団、551 HK)は1.9%上昇した。
ハンセン指数は前日比133.45ポイント(0.6%)安の23094.88。一時は0.6%上昇する場面もあった。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同0.6%安の10568.71。
敦沛証券のバイスプレジデント、ジャクソン・ウォン氏(香港在住)は、「米国の財政協議中も相場は比較的高い水準にあった」と指摘。「今朝は良いニュースで開始したが、誰もが熱狂から覚めてしまった」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式 相場は下落し、月初来の安値となった。石炭株が買われたものの、バリュエーション(株価評価)が高過ぎるとの懸念から、上海自由貿易区に関連する銘柄が引き続き売られた。
上海東方明珠 (600832 CH)と上海陸家嘴金融貿易区開発(600663CH)が安い。両銘柄はこの2カ月で少なくとも88%上昇していた。一方、石炭価格上昇を受け、中国神華能源 (601088 CH)や中国中煤能源(601898 CH)など石炭株が値上がりした。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は前日比4.53ポイント(0.2%)安の2188.54で終了、9月30日以来の安値となった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は前日比0.3%安の2413.33。
正徳人寿保険の呉侃ファンドマネジャー(上海在勤)は、「18日の経済指標の発表を前に、投資家は一部の指標が予想を下回るのではないかと慎重になっている」と指摘した。
【インド株式市況】
インド株式 相場は下落し、指標のS&Pセンセックス指数は約2週間ぶりの大幅安となった。テクノロジーと資本財銘柄の下げが目立った。
ソフトウエア輸出でインド最大手のタタ・コンサルタンシー・サービシズ と、ソフトウエア開発会社HCLテクノロジーズが大きく下げた。エンジニアリング会社ラーセン・アンド・トゥブロ も売られた。自動車メーカーのタタ・モーターズ は2カ月ぶりの大幅下落。
ムンバイ市場でのセンセックス指数 は前営業日比132.11ポイント(0.6%)安の20415.51で終了。年初来安値を8月21日に付けたが、そこから今月15日までに15%持ち直していた。
HDFCセキュリティーズのV・K・シャーマ氏はブルームバーグTVインディアに対し、「年初来安値からの上昇が激しいので、顧客には利益を確保するよう助言している」と語った。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比20.19ポイント(0.4%)高の5238.10。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比6.00ポイント(0.3%)高の2040.61。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比42.50ポイント(0.5%)高の8374.68。
更新日時: 2013/10/17 20:49 JST