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【プロ野球】

巨人が王手

2013年10月18日 紙面から

試合後、ファンの声援に応える巨人の原監督=東京ドーム

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◇CSセ・リーグ ファイナルステージ<第2戦>巨人3−0広島

 巨人が連勝。菅野は緩急をつけた投球で8回まで二塁を踏ませず、3安打、11奪三振で完封。3回に寺内の3ランで挙げた先制点を守り切った。広島は前田健が手痛い一発を浴びて後手に回り、打線も9回1死満塁の好機で中軸が倒れた。

 大事な一戦で最高の投球だ。巨人の先発・菅野が広島打線を力でねじ伏せた。序盤から飛ばしに飛ばし、6回1死まで無安打とつけいるスキを与えない。9回は1死満塁と攻め込まれたが、エルドレッドと梵を抑え、自身の初完封に加え、セ・リーグで初のCS完封勝利をゲット。チームは1勝のアドバンテージを含めて、日本シリーズ進出に早くも王手をかけた。

 「(救援陣を)休ませるという意味でも最後まで投げられて良かった。初完封は本当にうれしいです」。こう語る菅野の顔に笑みがにじむ。11奪三振は07年の中日・中田に並ぶセCS最多タイ記録。長嶋茂雄終身名誉監督、祖父の貢さんや父親の隆志さんが見守る中での快刀乱麻。原監督も「チームにとっても本人にとってもいい勝利です」と褒めたたえた。

 用意周到な準備が実った。9月15日以来となる前田健との対決。その時は走らない直球を痛打され、5イニング9安打5失点のKO負け。「マエケン超え」のため、今回のマウンドでは秘策を用意していた。これまであまり使わなかったフォークの多投。データにない球種を使うことで裏をかいた。

 「相手も対策を練ってくる。どっちかが上をいかないと、勝負は決まらない」。菅野は意図をこう明かしたが、この策がはまった。これまでのイメージを覆す攻め方に、広島打線は凡打の山を築くばかり。本人ですら「ここまできくとは思わなかった」と驚く効果を発揮し価値ある1勝をチームにプレゼントした。

 18日の第3戦をものにすれば、2年連続の日本シリーズ切符が手に入る。「明日もフラットな形で戦いに挑む」と語る原監督。引き締めのため、あえて菅野への苦言も呈した。「にやついて投げているところは、勝負師としての姿勢が必要かな」。勝ってさらに兜の緒を締める巨人。頂点へ貪欲に突進する。 (川越亮太)

 

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