急速に普及し始めたLED(発光ダイオード)照明。ところが、性能を定めた規格や基準の法整備が追い付いていない。庁舎内の蛍光灯をLED照明に交換した札幌市役所で今春、象徴的なトラブルが起こった。
札幌市が市役所の執務室や廊下にある約9000本の蛍光灯を直管型LED照明に取り換えたのは2010年3月のこと。その直後、一部の職員が「目が疲れる」「気分が悪い」といった体調不良を訴えた。市がアンケート調査した結果、「業務に支障がある」と答えた職員が7.4%に及んだ。
LED照明に対する札幌市職員の反応。市が実施したアンケート調査の結果を基に日経アーキテクチュアが作成。ジェネライツ製のLED照明に交換した市役所15階の職員計95人が回答した
体調不良を訴えた職員がいる執務室のLED照明は、細かく点滅していた。「目の前で指を左右に動かすと、こま送りのように見えた」。同市庁舎管理課係長の池田政幸氏はこう話す。
「フリッカー」と呼ぶこうしたちらつきが生じる原因は、LED照明に内蔵する整流器にあった。LEDは直流で光るので、交流の電源を直流に変換する回路が必要となる。この役割を整流器が担う。
問題となったLED照明の整流器は、交流の電圧を凹凸のある直流の波形に変換していた。札幌市の場合、交流の周波数は50Hz。整流器を介した電圧は1秒間に100回の頻度でオンとオフを繰り返していた。
電圧の変化による明るさの変化は、蛍光灯でも起こる。ただし、LED照明は蛍光灯のように残光時間がなく、明るさが瞬時に変わる。その結果、ちらつきを感じやすくなる。
札幌市がLED照明の調達を4つの契約に分けて一般競争入札したのは09年12月。3つの契約をウチダシステムソリューション(札幌市)が、残りの1つをクリアス(東京都中央区)がそれぞれ落札した。
ちらつきが問題となったのは、クリアスが約1681万円で落札して納入したジェネライツ(東京都千代田区)製のLED照明2550本だ。
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