近くの中の浜キャンプ場はメモリアル・パークにする。津波に襲われたトイレと水場を「震災遺構」として残し、目線が津波とほぼ同じ高さになる海抜13.6メートルの丘も造る。これまで仮店舗で営業していた道の駅「シートピアなあど」も7月6日に復旧オープンする予定だ。
■「あまちゃん」でチャンス到来
一方、岩手県北部の久慈市は津波被害が県南部や宮城県ほどには大きくなかったこともあり、別の顔を見せる。「じぇじぇじぇ」を流行語にしたNHKの朝の連続テレビ小説、「あまちゃん」が折しもブームだ。道の駅「やませ土風館」にはゴールデンウイークに昨年の約2倍近い約6万人が訪れ、2980円の「海女丼」が飛ぶように売れた。
久慈広域観光協議会の観光コーディネーター、貫牛利一さんは「『あまちゃん』が終わる8時15分から電話が鳴り、ご案内におおわらわな毎日が続いている。舞い上がってしまうこともたびたびだが、そのなかで多くの人に育てられていると感じる」と語る。山内隆文久慈市長も「関係者の間には早くも『疲れた』『慣れてないから』との弱音が出ているが、今はまさに千載一遇のチャンス。『ここを乗り切らなきゃ元のもくあみだぞ』『今が頑張りどころだ』と励ましている」という。
「あまちゃん」で勉さんが磨いている「久慈琥珀(こはく)」も産出地がジオポイントに指定されている。久慈は世界有数の琥珀産地で、今も宝飾用に採集されている。全国の縄文遺跡から出土する琥珀の多くが久慈産と推測されるほか、久慈周辺には平安時代の琥珀工房跡や江戸期以降の琥珀坑道跡も多い。
5月24日、青森県八戸市などが国立公園に仲間入りした。それまでの陸中海岸国立公園(岩手、宮城)に青森県も加わる形で「三陸復興国立公園」として再出発したのだ。ジオパーク構想はこの復興国立公園とも連携し、震災遺構の保存や整備を進めていく。
推進協はこれまで、ジオパークの普及啓発を目的に20回のジオツアーを主催し、延べ412人が参加した。これらの実績をもとに、インフラの復旧状況などを見ながら今後モデルコースの設計を進める。「大震災に伴う大津波は、自然は多大な恩恵を与えてくれる一方、時として大きな脅威ももたらすものだということを改めて再認識させた。しかし、それでもなお、この土地で海と共に生きていこうとする人々がいる。こうした姿を多くの人に伝え、災害の記憶を風化させることなく世界へ、未来へと伝え続けることがジオパーク活動の根幹だ」(岩手県地域振興室宮古駐在の植野歩未さん)。
日本ジオパーク認定はあくまでも一里塚。地元の人々は今、その先に世界的にみても貴重な土地だけが認定される「世界ジオパーク」を見据えている。
(盛岡支局長 増渕稔)
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