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住民の証言 1時間で被害拡大か
10月17日 21時39分

NHKが取材した住民などの証言から、16日午前2時ごろからのおよそ1時間の間に大規模な土砂崩れが起きたほか、広い範囲で川が氾濫し、被害が広がっていたことが分かりました。

証言1午前2時ごろ

山の中腹にあるホテルの支配人、立島克信さんは午前2時ごろに異変に気付きました。
ホテル内で寝ていたところ、小さな揺れを感じたということです。
勘違いかと思って、テーブルの上のコップを見ると中の水が揺れていたということです。
立島さんは午前2時半ごろ、パキン、パキンという木が折れるような音も聞いたということです。

証言2午前2時半すぎ

立島さんのホテルから南西におよそ650メートルほど離れ、最も被害が大きかった元町神達地区でも午前2時半すぎに異変が起きました。
ホテル椿園の1階に宿泊していた男性は「2時半ごろから3時前にかけてドーっという音がして停電で真っ暗になった。土砂が流れ込んできたという隣の部屋の宿泊客に知らされ、大変な状況に気づいたが、すでに部屋には水が入り込み、廊下に続く扉が開かなかったため、あわてて外の室外機を足場にして2階によじ登った」と話しています。

証言3午前2時半すぎ

椿園のすぐ北に住む那知敏男さんも同じ時間帯に「沢のほうからバーンという大きな音が聞こえた」と付近に土砂が押し寄せたことをうかがわせる証言をしています。

証言4午前3時ごろ

そして、午前3時ごろ、被害はさらに西側の大金沢沿いにある住宅に広がったとみられます。
ホテルから300メートルほど斜面を下った元町3丁目に住む阿部比左志さん(83)は午前3時の台風状況を聞こうと、寝室で寝転んでいました。
そのとき、妻の吉恵さんの悲鳴を聞き、起き上がろうとしたところ、押し寄せた土砂に頭から埋まってしまったということです。
なんとか自力で抜け出し、2人で居間の机の上で夜明まで救助を待ったということです。
比左志さんは「外は雨の音が激しくて、家の中に土砂が入ってきたことに全く気付きませんでした」と話していました。

証言5午前3時ごろ

さらに午前3時ころ、大金沢沿いにある元町2丁目の高校2年生の澤田大輝さん(16)の住宅に土砂や水が達します。
椿園からは750メートルほど離れ、直ぐ近くには港がある場所です。
澤田さんは自分の部屋で寝ていましたが、畳が浮き上がったため起きると、すでに自宅の中に土砂が入り込んでいたということです。
澤田さんは土砂や水が太ももぐらいまで達するなか、流されないよう必死で家の中の柱につかまったということで、「もし外に出ていたら土砂や水に流されて命を落としていたと思う」と話していました。

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