伊豆大島13人死亡 45人と連絡取れず10月16日 15時52分
16日未明、東京の伊豆大島の大島町で山の斜面が崩れるなどして30棟以上の住宅が倒壊し、これまでに13人の遺体が見つかりました。
町役場では電話で住民の安否の確認を進めていますが、45人と連絡が取れていないということで、警視庁などがほかにも巻き込まれた住民がいるとみて捜索を進めています。
警視庁や消防などによりますと、台風26号の影響で大雨が降っていた東京の伊豆大島の大島町で、16日未明から早朝にかけて広い範囲で川が氾濫したり土砂崩れが起きたりする被害がありました。
このうち、島の西側に位置する大島町の元町神達という地区では、山の斜面が大きく崩れるなどして、住宅30棟以上が倒壊しているのが見つかりました。
また、その西側に隣接した元町3丁目では、「大金沢(おおがなさわ)」という川からあふれ出した大量の土砂によって、住宅4棟が倒壊したり流出したりしました。
警視庁などが神達地区を捜索したところ、壊れた住宅1棟の中で男女2人の遺体が見つかったほか、同じ地区にある「ホテル椿園」の周辺で合わせて9人が遺体で見つかりました。
さらに、「大金沢」の河口近くの海上と砂浜で、2人が遺体で見つかったということです。
大島町で死亡した人は13人に上り、警視庁が身元の確認を進めています。
一方、町役場では電話で住民の安否の確認を進めていますが、神達地区を中心に45人と連絡が取れていないということで、警視庁はほかにも巻き込まれた住民がいるとみて捜索を進めています。
また、町によりますと、大島町で全壊や半壊、浸水など何らかの被害を受けた住宅は、元町神達地区と元町3丁目、それに海岸に近い元町2丁目で合わせて283棟に上っていて、町で被害の詳しい状況をさらに調べています。
専門家「今も崩れやすく、救助活動など注意を」
今回の土砂災害について、土砂災害に詳しい東京農工大学大学院の石川芳治教授は「火山灰などでできた比較的軟らかい層が崩れて土石流になったとみられ、大きな石が少なく、泥や土が多い『泥流』に近いタイプと考えられる。泥流は、一般的に1秒間に10メートル前後、時速30キロから40キロのスピードで流れ下るが、今回も同じくらいだった可能性がある」と指摘しています。
そのうえで「現場周辺は大雨の影響で地盤が安定していない可能性があり、雨が降らなくても崩れやすくなっているので、救助活動などをする際には十分注意が必要だ」と話しています。
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