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【グラニュース】


藤本、被災地の子どもに白星届ける!!

2013年10月18日 紙面から

 名古屋グランパスのMF藤本淳吾(29)が17日、「東日本大震災復興支援サッカーイベント」を盛り上げる勝利を誓った。アウェー仙台戦の翌日に宮城県多賀城市内で行う同イベントは、藤本がグランパス選手会副会長として提案し、実現に至ったもの。仙台に勝った強いチームとして行ってこそ、子どもたちも喜ぶはず。「そこはまず第一で」と、白星を手土産にするつもりだ。

 技巧派レフティーの熱い思いが形になった。20日の復興支援イベントは、グランパス選手会として初めて被災地で主催するもの。ただ、地元の人気チーム・仙台に勝った強いグランパスか、負けっぱなしの弱いグランパスかでは、盛り上がりは違うはず。「そこはまず第一で、って感じです」と藤本。勝利を手土産に、子どもたちの前に立つ。

 きっかけは一昨年の7月。震災により約4カ月延期されて行われたアウェー仙台戦の翌日に、藤本は小川とJ2栃木の3選手とともに、岩手県宮古市の小学校を訪ねた。なじみのない選手でも、プロが来たことを喜ぶ子どもたちの笑顔が強く心に残った。

 「前回は何もしなかったけど、そういうことを続けられればいいなと思った。選手会の副会長にもなったし、ちょっと提案してみようと」

 昨年も千葉でのチャリティーイベントには参加したが、やはり現地に行ってこそ、という思いがあった。

 藤本が選手会会長のGK西村に相談したのは9月。当初は名古屋市と関わりが深く、震災後に試合招待などで交流してきた岩手県陸前高田市への訪問を考えた。これは仙台から往復6時間以上かかるなど、移動の負担が大きいことから断念。時間のないなか、トヨタ自動車東日本と日本プロサッカー選手会の協力で、多賀城市での開催にこぎつけた。

 「実現できるかは分からなかったけど、試合メンバーが仙台に残れて、開催できるようにしてもらった」と、藤本は多方面に感謝した。

 だからこそ、公式戦6戦勝ちなしで臨む仙台戦の重みは大きい。「勝ちたい。頑張ります」と短い言葉に決意を込める。優勝とも降格とも離れた13位でも、プロとして最後まで全力を尽くす姿を、東北のサッカー少年に伝える。 (宮崎厚志)

 

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