同様に「中村・大坪時代」に要職に就き、津賀体制以降もその任に留まっていた役員も要職から外れる。
人事や総務などを担当していた中川能亨常務は人事担当から外れるほか、中でも「見せしめ懲罰的」な更迭人事の処遇を受けたのが広報や宣伝などを担当してきたブランドコミュニケーション本部長の鍛冶舎巧専務だ。
10月1日付で鍛冶舎氏は本部長の肩書と宣伝担当をはく奪され、企業スポーツ推進担当という閑職に更迭、来年の退任が確実となった。勤務地も門真市の本社から枚方市にある運動場の横のオフィスに移った。
パナソニック中堅幹部は「実質的な仕事はほとんどなく、体育館と運動場の管理人のような仕事で、とても専務がやる仕事ではない」と言う。
鍛冶舎氏の後任には、旧パナソニック電工出身で現在は役員でブランドコミュニケーション副本部長である竹安聡氏が昇格する。
「きれいなお姉さん」仕掛け人が広報・宣伝担当に
ここでも旧パナソニック電工出身者が重用された。竹安氏は社内では宣伝のプロと言われ、電工時代は水野真紀さんらを起用した「きれいなお姉さんシリーズ」のCMの仕掛人としても知られる。
鍛冶舎氏は広報部門の役員になって以来、社長・会長を務めた中村邦夫氏を支えてきた。
「批判記事が出ると、豊富な広告宣伝費をバックにメディアに圧力をかけたり、担当記者の交代を新聞社の上層部に画策したりすることを得意技としてきた」(大手出版社幹部)。
鍛冶舎氏は、いわばナチス・ヒットラー政権での「ゲッペル宣伝大臣」のような存在であった。
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