米ゴールドマンの第3四半期は20%減収、コスト削減で利益確保
[17日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)が17日発表した第3・四半期決算は、住宅ローン業務や債券取引が軟調だったことが響き、20%減収となった。コスト削減により利益は2%の小幅減にとどまった。
17日午前の米国株式市場で同社株は約2.6%下落した。
第3・四半期の収入は67億2000万ドル。トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想の73億6000万ドルを下回った。
中核の債券・為替・商品(FICC)トレーディング収入は44%減の12億5000万ドル。同業他社よりも大幅な落ち込みとなった。自己勘定の債券・ローン投資による収入も46%減少した。
米連邦準備理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で予想外に債券買い入れの縮小を見送ったことを受け、投資家の間では金利上昇を警戒せずに債券保有を続けることができるとの見方が広がり、取引が減少。米金融機関の第3・四半期決算に影響が出ている。
ゴールドマンは賞与引当金を35%減らすことなどでこれに対応し、普通株主帰属利益は14億3000万ドルと、前年同期の14億6000万ドルから2%の減少に抑えた。
自社株買い戻しの影響で1株利益は前年同期の2.85ドルから2.88ドルに増加。アナリスト予想の2.43ドルを上回ったが、コスト削減が主に寄与する格好となった。
ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は声明で「第3・四半期決算は顧客の取引が低迷した局面を反映した」と指摘。財政問題をめぐる不透明感で企業や投資家のリスク回避が強まったことも影響したとの見方を示した。
ゴールドマンは四半期配当を1株当たり0.50ドルから0.55ドルに引き上げた。配当金の引き上げは過去2年弱で3回目。
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