ダラス連銀総裁:財政めぐる「愚行」が米国債への信頼損なう
10月17日(ブルームバーグ):ダラス連銀のフィッシャー総裁は17日、米議会とホワイトハウスに対し「財政をめぐる愚行」をやめるよう呼び掛けた。米国債に対する信頼を投資家から失う恐れがあると警告した。
総裁はニューヨークでの講演の中で、議会指導者らとオバマ大統領は党派間の対立を乗り越え連邦政府の財政を健全化させるべきだとし、そうすれば企業が低金利の機会を活用することを促進できるだろうと指摘した。
「債券市場は政府への批判を示し始めている」とし、「米国が健全な基盤を取り戻す唯一の方法は、財政をめぐり指導者らが政治的にはやりたくない決断を下すことだ」と語った。
米議会は連邦債務上限の引き上げで16日にやっと合意した。フィッシャー総裁は「財政をめぐる決断のなさと政治的なごまかしという悪夢」が米政府に対する信頼を低下させ、金融当局による景気刺激の効果を薄めると批判。「問題を数カ月先送りしても、米経済に悪影響を与えわれわれの未来を脅かす財政をめぐっての職権乱用という病理は解決されない」と断じた。
金融当局は市場の機能を確保するため「適切なあらゆる措置を取る」ものの、量的金融緩和も「米財政を破壊しつつある堕落とそれが経済に広げる病弊を打ち消すことはできない」と語った。
原題:Fed’s Fisher Says Fiscal ‘Ineptitude’ Erodes Faith in U.S.Debt(抜粋)
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更新日時: 2013/10/17 21:31 JST