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【愛知】70代ドライバーの反応、20代との差0.1秒以内 県立大・小栗教授調査
交差点の信号機の変化に合わせ、七十代の高齢ドライバーがブレーキやアクセルを踏む反応時間は〇・五五〜〇・五六秒で、二十代との差は〇・一秒以内であることが、県立大情報科学部の小栗宏次教授(53)=生体工学=の調査で分かった。東京で開催中の高度道路交通システム(ITS)の発表会「ITS世界会議」で十七日に発表する。 小栗教授は、中部日本自動車学校(名古屋市昭和区)の協力を受け、免許更新時に七十歳以上のドライバーを対象にした高齢者講習の適性検査で、ドライブシミュレーターと呼ばれる装置で赤信号が出ればブレーキを踏み、黄信号になればアクセルを離すまでの反応時間を分析した。 免許更新時に七十歳以上になる九百九十四人分を調べた結果、七十〜七十四歳は〇・五五秒、七十五〜七十九歳は〇・五六秒、八十〜八十四歳は〇・六一秒だった。 ドライブシミュレーターメーカーによる調査では二十代が〇・四八秒となっており七十代との差はいずれも〇・一秒以内。一方、八十代は〇・一秒以上の差があり、反応速度の低下傾向も表れている。 運転時の反応速度が加齢に伴って遅くなることは知られているが小栗教授は「高齢運転者は『危ない』とされているが、世間が思っているほど反応速度は遅くない」と説明する。 ただ、「〇・一秒」は、車が時速六十キロで走行していた場合は約一・七メートル進むことになり、県警交通総務課の寺島潔次長は「速度を出せば出すほど影響は大きくなるので、差は小さいとは言えない」とする一方「速度を抑えて注意して運転すれば、十分カバーできる差ではないか」と話す。 (河郷丈史) PR情報
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