政治【阿比留瑠比の極言御免】元慰安婦報告書-論理的ではない河野氏の言葉+(2/2ページ)(2013.10.17 12:12

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【阿比留瑠比の極言御免】
元慰安婦報告書-論理的ではない河野氏の言葉

2013.10.17 12:12 (2/2ページ)

 つまり、日本政府が内容を秘匿することにあまり意味はないのである。また、河野談話作成にかかわった当時の政府高官は今回、産経新聞に河野氏の主張と矛盾することを語った。

 「私は公開してもいいと言ったが、河野さんが『絶対だめだ』と反対した」

事実関係置き去り

 どちらの言い分が本当かはまだ「藪(やぶ)の中」だが、いずれにしても河野氏の発言は情緒的すぎる。河野氏は月刊誌「世界」の昨年10月号のインタビューではこんな言い方をしている。

 「日本政府の調査に対し、当事者の方々がその辛(つら)い体験を話してくださったのは、こちらの姿勢への信頼が生まれて初めて語ってくださったのです。『証拠がない』という批判は、その信頼を裏切るものだ」

 とはいえ、実際の調査は1人当たりわずか約3時間程度で、それも通訳を介してのやりとりである。安氏ら韓国側の調査のように、5、6回面会してじっくり話を聞いたわけではない。

 また、河野氏は当事者の信頼を裏切るなというが、およそ論理的ではない。まるで、元慰安婦の証言はすべて丸ごと信じるべきだと言わんばかりで、そこには事実関係の追究・解明という視点も、国益という観点も見あたらない。

韓国側調査の方が

 一方、福井県立大の島田洋一教授が19年3月にソウルで安氏と会った際、安氏はこう語ったという。

 「私も元慰安婦の聞き取りも含め詳しく調査したことがあるが、調べた限り、日本軍が女性を強制動員して慰安婦にした客観的資料はない。研究者として証拠といえる証言もなかった」

 河野氏より韓国の学者の方がよほど事実に対して謙虚であり、良心的だと感じる。(政治部編集委員)

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