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朴大統領「北東アジアのエネルギーインフラの連結を」

朴槿恵大統領が世界エネルギー総会で講演
「来月のプーチン大統領来韓の際にエネルギー協力について協議」
経済協力を通じた平和共同体を提唱する「ユーラシア・イニシアチブ」も近く発表

朴大統領「北東アジアのエネルギーインフラの連結を」

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が近く「ユーラシア・イニシアチブ」と呼ばれる新たな構想を発表することが16日までに分かった。「ユーラシア・イニシアチブ」とはユーラシア大陸全域の経済協力を通じて平和共同体の建設を目指すというもの。韓国政府関係者によると、この「ユーラシア・イニシアチブ」はユーラシア諸国間での政治や安全保障分野などでの協力に加え、交通やエネルギー、農業分野での協力も同時に目指すものだという。朴大統領は16日「2013大邱世界エネルギー総会(WEC)」での講演で「1980年代に欧州によるロシアのガス開発と輸入が始まったが、今後はこれと同じように、北東アジアにおけるエネルギー分野での協力で新たなイニシアチブを模索すべきだ」と訴えた。

 朴大統領は「北米と中国のシェールガス(新型天然ガス)、東シベリアの石油と天然ガス資源の開発に共同で参加する条件を整えよう」と呼び掛けた上で「(北東アジア)域内の電力網やガスパイプライン、送油管などのエネルギーインフラを相互に連結できる環境も同時に整えなければならない」と述べた。

 北東アジアのエネルギーインフラを韓国と連結させるには、どうしても北朝鮮を通過しなければならない。朴大統領は北朝鮮について直接は言及しなかったが、この日の講演は北朝鮮を含む北東アジア地域のエネルギー開発に対する強い意欲を示したものといえる。前回の大統領選挙で朴大統領は「南方(東南アジア)経済圏との戦略的パートナーシップや、ユーラシアとの経済協力を拡大することにより、南方と北方を連結する新たなきっかけを作り上げたい」という構想を公約としていた。この構想にはシベリア横断鉄道(TSR)、中国横断鉄道(TCR)、南北(韓国と北朝鮮)→縦貫鉄道(TKR)を連結し、複合的な物流ネットワークを構築することに加え、統合エネルギー網構築に向け新たなガスパイプラインの設置や送電網事業を進めるといった内容も含まれている。

 大統領府の関係者は「朴大統領は就任以来、多国間協議や東南アジア歴訪、さらに来月には欧州を訪問するなど外交には特別に力を注いできたが、その外交政策の根底には『韓半島(朝鮮半島)信頼プロセス』への支持基盤の確保と共に、ユーラシア協力構想基盤の確立という別の構想もある」と説明した。

 この構想で大きな役割を果たす国がロシアだ。朴大統領は今年9月のG20(主要20カ国・地域)首脳会議でプーチン大統領と会談した際「ユーラシア諸国間の協力を強化することが、新政府の重要な国政課題だ」「個人的には釜山から出発し、ロシアを経て欧州まで続く鉄道を夢見ている」などと述べたが、実際に韓国政府はその実現に向け、これまで韓国と北朝鮮、ロシアをつなぐガスパイプラインの建設事業などを検討してきた。上記の大統領府関係者は「来月プーチン大統領が来韓する際には、エネルギー協力の方策についてこれまで以上に踏み込んだ話し合いができるだろう」と期待を示した。

 もちろんこれらの構想を実現するには、まず北朝鮮の核問題を解決しなければならない。朴大統領はこれまで北朝鮮に対して「核開発の放棄を前提とした経済支援」を何度も提示してきた。また朴大統領は上記のWECでの講演の中で▲グローバルな次元のエネルギー協力▲エネルギー経済のモデル▲エネルギー政策と制度-という三つの次元での大転換の必要性を訴えた。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者
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