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政治
【元慰安婦報告書】ずさん調査に波紋、批判も 菅長官「コメント控える」
2013.10.16 19:51
[歴史認識]
慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」の根拠となった元慰安婦16人の聞き取り調査がずさんだったと産経新聞が報道したことを受け、政府・自民党内に16日、波紋が広がった。
高市早苗政調会長は産経新聞の取材に対し「大変残念だ。不名誉な評判が国際的に広められている」と述べ、ずさんな調査に基づく談話を批判。同時に「国の名誉を守るのも政府の責務だ」と談話見直しへの期待感を示した。
政府関係者も、談話表明時の官房副長官だった石原信雄氏が元慰安婦の証言内容を「チェックしなかった」と語っていることについて「まるで人ごとのようだ」と不快感を示した。
そうした中で、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は16日の記者会見で「コメントは差し控えたい」とした上で、「つらい思いをされた方への思いは安倍晋三首相も歴代首相と変わらない」と述べ、安倍政権として当面、河野談話を引き継ぐ考えを表明。
また「歴史学者らの手によって学術的観点から、さらなる検討をされることが望ましい」と強調した。同時に「この問題を政治問題、外交問題にすべきではない」とも語り、広がる波紋の沈静化を図った。
自民党の石破茂幹事長は記者団に「よく精査したい。歴史的に正しい検証が常に求められる」と述べた。ただ、談話見直しについては「現段階で政府・与党の方針として決めたわけではない」と否定的な考えを示した。
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