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落合GM、谷繁監督 中日再生へ最強布陣

12球団一のキャンプを

 「3、4年後かな」と白井文吾オーナー(中日新聞社会長)。すぐさま「いや、この2年の間には」と言い換えた。谷繁監督と落合GMに半ば義務付けた優勝の時期を尋ねた時のことだ。

 「勝利こそ最高のファンサービス」とこだわるオーナー。だが、戦力不足は明らか。兼任監督にしても、3位から最下位に転落した古田ヤクルトの記憶が生々しく、オーナー自身も「難しいな」。ゆえに「落合の知能、経験、度胸に託す」とGM制を敷く。

 1996年から3年間、ドラゴンズを担当した。星野監督の沖縄・北谷(ちゃたん)キャンプは厳しかった。選手が球場を引き揚げるのは夕暮れ。あまりに早く練習を切り上げる宮崎の巨人との落差に驚いた。

 2004年からの落合監督。担当した記者によると、星野時代より「もっとすさまじかった」そうだ。夜7時までの練習もざら。しかも6勤1休。記者も音を上げた。

 長い練習時間をことさら強調するつもりはないが、質量ともに12球団一のキャンプが優勝に結び付いたのは間違いない。巨人を復活させた「地獄の伊東キャンプ」も歴史に名を残す。

 そして谷繁監督。就任会見では「厳しい環境に身を置いて」と覚悟を口にした。秋季練習で自身と選手を「厳しい環境」にさらし、語り草となるようなキャンプを経て、「2年の間」に悲願を実現してもらいたい。 (運動部長・栗田秀之)