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落合GM、谷繁監督 中日再生へ最強布陣

落合GM直撃 オーナー命令は「強くしろ」

来季のチームづくりについて語る中日ドラゴンズの落合博満GM=名古屋市内で(隈崎稔樹撮影)

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 中日初のゼネラルマネジャー(GM)に就任した落合博満元監督(59)が本紙の独占インタビューに応じ、常勝軍団再構築に乗り出す決意を語った。ドラフト会議や契約更改交渉への出席、新外国人選手獲得、中田賢のFA流出阻止、他球団およびアマ球界の視察…。まさにGMとしてフル稼働し、谷繁選手兼任監督を全面支援しながら、来季のV奪回へ突き進む。 (聞き手=ドラ番キャップ・伊藤哲也)

白井オーナー以外ならやっていないと思う

 −重責ですね。講演などの仕事も残っていると思いますが

 「白井オーナー以外だったら(GMは)やってないと思う。(収入は)半分から3分の1になるね。片手間でやれる仕事じゃないでしょ。みんな、オレは高い金で来たと思ってんだろうけど…。1月まで残っている(講演などの)予定以外は断っている」

 −白井オーナーから、具体的に言われたことはありますか

 「強くしろって」

 −谷繁新監督は長期政権になる見込みですが、1年目から勝負をかけろというスタンスですか

 「谷繁だけじゃなくたって、誰だってそう。勝負ごとにたずさわる人間はね。優勝するためにやってもらわないと。2位でいい、3位でいいなんて、そんな甘っちょろいことだったら、ビリッケツにしかなれない」

 −11日には球団首脳と7時間会談しました。このオフ、トレードやFA補強の選択肢もありますが

 「まだそこまで入れる段階ではない。話し合いではね。あくまでも顔を合わせて、お互いどう思っているのか、どう進もうか。おぼろげながら手探り状態で始まったばかり。まだ動けません」

 −中日でいうと、中田賢がFA権を取得。宣言すれば争奪戦になる可能性は高いですが

 「そりゃ権利だからこっちがいいとも悪いとも言えない。ただ、いつになるかわからないけど、会わないといけない。何を考えているのか聞いてみないことにはね」

 −力量は評価されているということですか

 「暴れ馬なぁ。当然、メンバーの中には入ってるでしょ。弱体投手陣の中なんだから」

 −オフの契約更改交渉には同席されるんですか

 「やるよ。(西山)球団代表も、初めてのことで勝手はわからないでしょ。そしたら契約ごとで慣れてるオレが行くしかないんじゃない」

 −当然、ドラフト会議も会場へ入るんですか

 「行くよ、それは。ことしに関しては選手を見てないんだからスカウトの目を信じて、ことしは誰ですよってね」

 −来年以降は必要とあらば、高校、大学、社会人の試合も視察にも行くことになりますか

 「可能性はあるだろうね。そういう立場になっちゃうんだから。本当にその選手がいいのか、先々に大成するのか。自分の目で見てみないといけないでしょ、仕事柄」

無理な世代交代必要ない

 −中日は現在、レギュラークラスの高齢化が進み、世代交代も叫ばれていますが

 「力のないものが若いからってグラウンドに出ていったら、それは世代交代にならない。どの世界だって年配で元気な人っているでしょ。何があっても明け渡すものかと頑張る、そこを何とかオレの力でそこを居場所にしようと若いヤツが頑張る。それがないとチームは強くならない。そこを全員が理解しないと。世代交代は無理にする必要はない。自分らで競争して、決着つければいいんじゃないの」

 −今季終盤にはドラフト1位の高橋周が存在感を見せました

 「ショートでとったんだろ。ショートで育てないといけないんじゃないの? (下手でも練習で)何とかなる。やらせてみないと。最初からダメじゃなくて。人間、ここしかないんだよと言われれば、その気になってやるんじゃないの。ここでダメなら、別のところで試合に出られるわ…と思うようなら、監督の青写真はつくりようがないよ」

 −来季は常に、チームに同行することになりますか

 「それは無理だろうと思う。試合だけじゃない。よそにどういう選手がいるのか、余っている選手がいるのか。全部調査しないといけない。そのメンバーを、たまには見に行かないといけないというのもあるだろうし」

 −では中日の試合より他球団の視察が多くなってきますか

 「そうともいえない。もちろん、自分のチームで何が起きているのか。肝心要なことを知らないと手は打てない。野球をやっていたから、どこが足りてどこが足りないのかは人よりは分かる。そのへんをうまく擦り合わせて、穴のないようなものをつくるか。そんな簡単にはできないだろうけど、それをやらないと来た意味がない」

 −現有戦力を把握することがまず先決

 「もちろん、それまでに手を打たないといけない。それがドラフトであり、新しい外国人選手であり。使えるお金はいくらまでなんだというのもある。むやみやたらと使える現状じゃない。オーナーもちゃんと枠があると言ってるわけだから、その中で収めないといけないだろうしね」

投手も野手も

 −新外国人選手に関しては、森ヘッドコーチが開拓したドミニカ共和国のルートがありますが

 「活用しなきゃいけないだろうね」

 −とりあえず先発投手の獲得が先決ですか

 「全部じゃないかな。ここだったら大丈夫というのはある? (膝痛で途中帰国した)ルナは決まってるよね。2年契約したってことで。ただ、どれだけ動けるかわからない。来たら動けませんで1年間、棒に振るかもわからない。そのときに慌ててもしょうがない。契約してない外国人選手もいるわけだから、数字に見合った金額しか提示できない。ふっかけられても無理」

 −来季の去就が決まっていないクラークとマドリガルに関してはどうなりそうですか

 「まだわからない。どういう契約をしているのか、これからおいおい調べないといけない。普通に考えてね、じゃあ、この成績ってどのくらいの金額に見合うか。それベースに考えないと、むこうの言い値で、いいですよ、というわけにはいかない」

 −采配をふるわないGMですが、やりがいはありそうですか

 「おもしろいかもしれない。我慢することには慣れてるからね。やるのは、これからのスタッフとこれからの選手。何がベストなのかってことを考えて、野球をやってくれればいい」