2013.10.17 05:00

【甘口辛口】このままではW杯の結果は見えている「ザックさん、そろそろ辞めたらいかが」

■10月17日

 「話がよくわからぬ。ざっくばらんに申せ」「なんです、そのザックジャパンてぇのは?」「朋輩(仲間)と話すように、と申しておるのだ」。先日聞いた落語で、殿様と植木職人とのやりとりを“くすぐり”にしていた。落語に出るほど定着したザック・ジャパンだが、最近の成績では笑う気も起きない。

 東欧に遠征しても、11日のセルビア戦に続き15日のベラルーシ戦も0-1で完敗した。セルビアもベラルーシもW杯欧州予選で敗退した国。セルビア戦のあと内田は「日本はアジアだからW杯に出られる、とよく言われる」と話したが、これではファンも肩身が狭すぎる。

 せっかくの機会なのに2戦ともスタメンは同じだった。イタリアで1983年から10を超すクラブチームの監督を務めたザックさんだが、代表監督は日本が初めて。限られたメンバーを固定する戦いに慣れきってか、いろんな組み合わせが可能な代表チームの特典を生かそうとしない。生かす能力があるのかも疑問だ。

 後半途中から出た長身ハーフナーには長いボールを入れて相手と競り合わせるのかと思ったら、それもなかった。何を意図しているのかわからない。口には出さねど「こんなつまらない試合ばかりして。なんでオレを出さない」と、控え組は相当欲求不満を募らせているのではないか。

 「トルシエは高いライン、オシムは人もボールも動く、と代表監督には学ぶべきコンセプトがあったが、ザックにはない」との関係者の声も聞く。あるのは閉塞感、停滞感…。このままではW杯の結果は目に見えている。この際、ざっくばらんに言わせてもらう。「ザックさん、そろそろ辞めたらいかが?」と。 (今村忠)

(紙面から)