カージナルスがＬＣＳ突破に王手　ホリデーらの２発で快勝

　カージナルスが２発と名采配で王手をかけた。３回はマット・ホリデー外野手（３３）が左翼に推定飛距離４２６フィート（約１３０メートル）の特大２ランを放ち「あれより飛んだ本塁打？　打ったことはあるけど、これほど大きな場面ではないね」と笑った。

　３−２の７回は代打のシェーン・ロビンソン外野手（２８）がソロアーチ。今季わずか２本塁打で、ＰＳ初安打が貴重なアーチだったロビンソンは「結婚と子供が産まれたのに次いで、人生で最高の出来事だよ」と笑った。

　マシーニー監督の勘もさえまくった。名手コズマではなく先発遊撃で起用したデスカルソは３回に右前打から先制のホームイン。６回から遊撃に入ったコズマは、１死一塁で三遊間の難しいゴロから６−４−３の併殺を完成させると、７回１死二塁でも二走プントの隙を突いてけん制死を演出した。指揮官は「今はチーム全体が機能している。途中出場の選手たちも活躍してくれた」と満足そうに語った。

　過去にＬＣＳで３勝１敗と王手をかけたチームが勝ち抜けた確率は７９％（３４チーム中２７チーム）だが、カ軍が過去に３勝１敗とした１９９６年と昨年はそこから３連敗で敗れ去った。「去年のことがあるから、どんなことも当然だとは思わない」と主将格のモリーナ捕手。最後の１アウトを取るまで、手綱は一切緩めない。