育成だけでなく、新助っ人砲の調査も託される可能性の出てきた掛布氏【拡大】
新助っ人の選定も“ミスタータイガースの目”が頼りだ。
まずは臨時コーチとして帰ってくる掛布氏の役割に、さらなる大仕事が加わる可能性が高まってきた。掛布氏が中村GMの傘下に入ることから、南球団社長が、渉外部門にも積極的に参画してもらいたい意向を明かしたのだ。報道陣の、打者の新外国人のビデオチェックなどは? の問いかけに「GMが要請して、そういう役目を担ってもらってもかまわない」と語ったのだ。
今季はコンラッドの力を完全に見誤って、大失敗補強になってしまった。さらに、マートンの残留も微妙な情勢。即戦力、というよりは4番を打てるスラッガーの補強は、現在の阪神にとって、絶対に失敗が許されない。そこに、通算349本塁打を放ち、打者としての実績は、今の阪神の誰よりも持っている掛布氏が加わってくれれば、これほど心強いことはない。
南社長はこの日のオーナー報告後、掛布氏の肩書に関して、まだ正式決定ではないと前置きした上で、「GM付育成&打撃コーディネーター」という案を披露した。
ファームの選手を中心に、次代の虎を背負って立つ逸材をしごき、育て上げる。期待は無限に大きい。そして、そこに、渉外担当の役割も。もっともっと、いろんな役割を担ってもらいたい。今の阪神は、足りないものだらけなのだから。
★将「掛布さんのすべてを…」
この日のオーナー報告後の会見で、和田監督が掛布氏について言及。「実績のある選手だし、技術的にはもちろんだが、やはり勝負どころ。チーム打率が極端に低いわけではないが、得点につながっていない。そういう部分で、得点圏やチャンスでの心構えであったり、配球であったり、掛布さんの持っているすべてを選手に伝えてもらいたい」と語った。秋季キャンプの前には直接会って、若手育成の方針を託す。
(紙面から)