2位だったが、終盤の失速に坂井オーナーは失望感をあらわ【拡大】
とてもシーズン中盤まで優勝争いを演じたチームとは思えない。連続するフラッシュも、どこか無機質に聞こえた会見場。壇上の南球団社長が「Bクラスのような気持ち」と冒頭で心情を吐露。それから1時間後-。坂井オーナーは尻すぼみとなった今季の虎を“断罪”した。
「(社長と)同じです。失速のイメージが強くて、2位という気持ちやない。課題が見えたんで、フロントと現場で考えてもらわないと」
昨季の5位から大きく順位を上げたものの、残ったのは“後味”の悪さだけ。9月だけで借金10(6勝16敗2分け)を抱え、青息吐息で2位を死守。12日からのCSファーストステージで広島に2連敗し、和田虎2年目の戦いは、あまりにあっさりと終幕した。
「まずは終盤の失速に関しての謝罪というか、『申し訳ありませんでした』というところの話です」
和田監督は懺悔した内幕を明かした。約15分の密室。電鉄本社内役員室が重い空気に支配されていたことは、容易に想像がつく。だが、総帥の断罪はそれだけではない。
「けがとか選手層の薄さもある。すべてを監督や首脳陣のさい配のせいにするわけにはいかない」。フロントにもその目を向けている。V逸要因を検証すれば、長打力不足とクローザー不在が響いたことは明らか。飛車角抜きの戦いを強いられたことを、坂井オーナーは「象徴」という言い回しで口にした。