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福島第一原発 大雨対策に甘さ
10月17日 4時35分

福島第一原発 大雨対策に甘さ
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台風に伴う雨のため、東京電力福島第一原子力発電所では16日、汚染水のタンクを囲むせきにたまった水を敷地内に放出するなどの対応が取られましたが、予想を上回る速さでせきの水位が上がったため、あらかじめ国に報告していた対策は変更を迫られ、想定の甘さが浮き彫りになりました。

福島第一原発では、タンクから汚染水が漏れた場合、広がるのを防ぐため、周りをせきで囲い、たまった水は漏れた汚染水か確認するため、放射性物質の濃度を測定しています。
16日は台風に伴う雨でせきの水位が上昇し、東京電力は、9か所のせきの水について、原子力規制委員会が認めた5項目の排出基準を満たしていることを確認したうえで敷地内に放出しました。
これについて東京電力は当初、せきの水をいったん専用のタンクに移して放射性物質の濃度を測定すると国に報告していましたが、予想以上の速さで水位が上がった一部のせきでは、その場で測って直接、放出しました。
一方、基準を上回った水はホースを使って保管用のタンクに移す予定でしたが、タンクが遠くポンプの出力が不足して水位の上昇に追いつかず、急きょ近くにある地下の貯水槽に移しました。
貯水槽は、ことし4月、水漏れを防止するシートの遮水機能が低下して汚染水が漏れるトラブルがあり使われていませんでしたが、今回、事前の点検などは行わなかったということです。
東京電力は、できるだけ早く貯水槽の水をタンクに移す方針ですが、こちらも対策の変更を迫られることになり、想定の甘さが浮き彫りになりました。
東京電力の今泉典之原子力立地本部長代理は「可能な限り予定どおりの手段で対応しようとしたが結果的に対応できず大変申し訳ない」と話しています。

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