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「オスプレイ」、本土初となった訓練の舞台は滋賀県でした。
16日午前8時45分ごろ、山口県の岩国基地を2機が飛び立ち、詳しいルートは明かされていませんが、直線で370キロ離れた滋賀県高島市には午前10時ごろ到着しました。
訓練が行われた饗庭野演習場は、広さが24平方キロメートル。
北側や東側には住宅地が広がっています。
「オスプレイ」は、この住宅地や琵琶湖上空も飛んでいたとされます。
では、どんな訓練だったのか、演習場で取材しました。
「これから演習場の中に、あの自衛隊車両に乗って向かいます」(記者リポート)
私たちを含むおよそ100人の報道陣が、「オスプレイ」の本土初訓練を間近で取材しました。
台風の直後で、空は荒れ模様です。
「『オスプレイ』は固定翼モード、いわゆる飛行機モードで進んでいます、饗庭野演習場を目指しているようです」(カメラマンリポート)
午前10時30分すぎ、訓練がはじまりました。
2機の「オスプレイ」が演習場内に着陸して、部隊を乗せます。
そして、演習場内を旋回。
下には民家や田畑が見えます。
「いま私たちの真上に『オスプレイ』が飛行してきました。かなり大きな音がします」(記者リポート)」
「大きな音と小石が吹き付けてきます」(記者リポート・着陸時)
「ヘリボーン」と言って、空から隊員を送り込む訓練です。
機体後方のハッチからアメリカの海兵隊員と日本の自衛隊員、それぞれおよそ20人が銃を構えて部隊を展開します。
16日の訓練は、敵の後方に回り込んで逃げ道を絶つ想定でした。
「いま隊員をおろして『オスプレイ』が離陸しました」
防衛省などは、今回の訓練実施を沖縄の基地負担軽減につながる一歩とみていますが、演習場の周辺からは不安の声も上がっていました。
「きょうは暴風警報が出ている中でこうして来るということが、何があるかわからないので、すごく不安を感じる」(高島市民)
訓練に反対する市民らが、演習場の周辺で監視を続けました。
16日の「オスプレイ」は、アメリカで事故を起こしたものと同じ型で、事故原因が突き止められていないまま、飛来したことになります。
「この子の保育園が飛ぶ近くにあるので、墜落のことが気になった」(高島市民)
「複雑な気持ちですよね。やはりどこかで演習しないといけないし、事故があった機体だし」(高島市民)
「飛行ルートについて、情報提供をいただきたいとお願いしていたんですけど、最後まで情報として提供いただけなかったのが残念」(高島市 福井正明市長)
滞在はおよそ3時間、午後1時半すぎに「オスプレイ」は滋賀県を離れました。
沖縄の負担軽減を強調する政府と複雑な思いで見守った住民。
初訓練は今後、さまざまな意味を持ちそうです。 (10/16 19:04)
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