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特別警報 なぜ出なかったか
10月16日 12時45分

伊豆大島では24時間の雨量が800ミリを超える記録的な大雨になりましたが、大雨の「特別警報」は基準に該当しなかったため発表されませんでした。
気象庁は、伊豆諸島に向けた情報を発表したり、町役場に直接、電話をかけたりして厳重な警戒を呼びかけていました。

大雨の「特別警報」は▽3時間の雨量や▽48時間の雨量が数十年に1度しかないような値になった場合に発表され、府県程度の一定の広がりがある地域でこれらの値を超えることが発表の基準となっています。
気象庁によりますと、伊豆大島では16日午前4時の解析で、▽5キロ四方に区切ったすべての地域で3時間の雨量が150ミリを超え、「数十年に1度」の値に達していたほか、▽ほとんどの地域で48時間の雨量も420ミリ以上となり、「数十年に1度」の値に達していました。
しかし、伊豆諸島のほかの島や、同じ東京都内では同様の雨量となった地域がほとんどなかったため、気象庁は「特別警報に該当する地域的な広がりがない」として特別警報を発表しなかったということです。
一方で、気象庁は伊豆大島に対象に▽15日午後5時半すぎに大雨警報を発表したほか、▽15日午後6時すぎには土砂災害警戒情報を発表しました。
さらに、15日夜11時から16日朝6時までの間に東京都に対する気象情報を合わせて5回発表し、「伊豆大島では記録的な大雨になっている」などと厳重な警戒を呼びかけたほか、16日未明から明け方にかけて「記録的短時間大雨情報」を合わせて3回発表しました。
このほか15日夜遅くから明け方にかけて、東京都の防災担当者に3度、大島町の担当者に1度、それぞれ直接電話をかけ、「伊豆大島では厳重な警戒が必要だ」として、防災上の対応を呼びかけたということです。
これについて気象庁予報部業務課の田中省吾課長は「局地的な災害だったために特別警報の対象ではなかったが、強い危機感を持って繰り返し危険が迫っていることを伝えていた。ただ、自治体や住民にどの程度伝わっていたのか、情報の発表が適切だったかどうかは今後、検証したい」と話しています。

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