真・恋姫無双~転生司馬慰伝 (如月ライト)
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第一章ネコ耳軍師現れる
三国志の世界だと分かってから約七年、現在俺は洛陽にいます。なぜ洛陽に?と問われれば俺の家系、司馬家は名門の家で宮中に仕えている者を沢山輩出しているからです。そしてその中には当然母もいます、なので洛陽にいるわけです。
ちなみに洛陽は都だというだけに人が多くにぎやかですね、ただそのにぎやかさの裏には腐りかけているこの国の現状がうかがえますね。
例えば裏道りは食べ物を手に入れられず餓死している者がいたり、生きるために殺して金や服などを手に入れようとしたりする者がいます。
七歳のこの状況でこれだけ腐敗しているのがわかるのだから後数年もすれば間違いなく黄巾の乱、起こりますね。
そんなことを家で考えながら書物を読んでいると母が扉を開けて入ってきました。
「母上、いつも言っていますが入るときは扉を叩いてください」
とため息を吐きながら言う健太に
「ごめんなさい、忘れてたわ☆」
と舌を出して謝る母に
(この人母親じゃなかったら殴ってたな)
と思う健太
「まぁそれはいいとして、何かようですか母上?」
と問う健太
「えぇ、実は今日あなたにお客さんが来ていてね」
と笑いながら話す母、しかし俺に客?
おかしいぞ?俺はまだ誰とも友達になった覚えは無いはずなのだが?
「母上、それは間違いでは?私は友人がまだいません、なので訪ねてくる人がいるはずが無いのですが?」
そういう健太に
「確かに友達ではないわね、でも友達になるかもしれないわよ?」
といった母
「?どういうことですか?」
と意味がよく分かっていない健太
「実はあなたの噂を聞いて旬家の方とその娘さんが来ていてね」
と言う母の言葉に
「少し待ってください、噂ってなんですか?」
と疑問を言った健太に
「あなた、前に通わせた私塾があったでしょう?あそこかなりの名門でしかも超が付くほどの卒業が難しい私塾、そんな所を六歳でしかも一ヶ月で卒業すればそりゃ有名にもなるでしょう?」
と言われた健太は
「確かにそうですね、ということは何度もいろんな所から仕官の話がきたのは」
「間違いなく噂のせいね☆ちなみに噂では「伏龍」って呼ばれてるらしいわね」
伏龍て・・・諸葛亮は間違いなくもう一人の伏龍と呼ばれるんだろうなぁ
「まぁその話はまた後にしてそろそろ客間に行きますよ、健太」
「そうですね、客人を待たせて話すのは悪いですしね」
と言い母と共に客間に行く
旬イクサイド
今アタシは司馬家にいる、何でもここの子供司馬慰という男は六歳にして大人ですら卒業が難関な私塾をたった一ヶ月で卒業した化け物だ、しかも仕官の話が来ているにも関わらず誰にも仕官していないという変人でもある。
まぁ汚らわしい男なんて私は興味無いのだけれど会っておいて損は無いので母と一緒に司馬家に来たのだ。
と来たみたいね。
「お待たせしました、こちらが旬箔さん、そして旬イクさんよ」
「初めまして、私は司馬慰仲達と申します」
「こちらこそ、私は旬箔そしてこっちは娘の旬イクよ」
「・・・よろしくお願いします」
「はい、こちらこそ」
と笑って言う、コイツがあの伏龍とか言われている司馬慰?なんだか大したことなさそうね
「して、私に何か用があって来られたらしいのですが?」
そう言った司馬慰に
「えぇ、一つはあなた「伏龍」に会ってみたかったから、二つ目はあなたのその知を見てみたいからよ」
と母は言いそれに司馬慰は笑い
「はっはっは、やけに素直ですな旬箔殿は」
「あなたが本当に噂どうりの天才なら隠しても無駄ですからね」
「いいでしょう、では何で知を観ますか?」
「像戯でどうかしら?ちなみに相手は私の娘よ」
司馬慰サイド
「同年代相手に像戯は初めてします」
と笑いながら言う司馬慰に顔をしかめながら考えている旬イク
「あ、所で今日一緒にご飯に行きません?旬イク殿、同年代の知り合いは初めてなので良ければ友達に」
「うるさいわよ!」
「あっすいません、つい」
と怒る旬イクに謝る司馬慰
(これは確かに天才ね)
と旬箔は思いながら駒を観る、ほとんどの駒はすでに司馬慰に取られ最早勝ち目は無いそう思っていると
「なら逆にしましょうか」
といい盤を回転させて旬イクの駒を動かした
「ちょっと!なにしてるのよ!」
抗議する旬イクに
「いや、今回は知を見せるのが目的なので無理だと思っているこの状況を逆転させれば私が知があるということが証明されるでしょう?」
と笑いながら言う司馬慰に旬イクわ怒り
「そのふざけた余裕叩き割ってやるわ!」
と本気をだして挑む旬イク、しかし
「なっここに何で騎兵!」
「これで終わりですね」
そういうと司馬慰は駒を動かし玉を取って
「素晴らしい知謀でしたよ、旬イクさん良ければ私の軍師になりません?」
「「は?」」
「すいません、いきなりで分からなかったと思いますが私はいずれどこかの太主になりたいと思っているのです、そして今の腐敗した国を変えたいと思っているのです」
と言い
「しかし、私一人ではこの国は変えられません、ですので私は有能な方を臣下に誘うのです、旬イクさんあなたの才は「王佐の才」だと思っています、ぜひお願いします」
旬イクサイド
私は驚いた、同じ年なのにこの先のことを見通しているこの司馬慰を、そしてまた嬉しくもあったこれほどの人物が私を「王佐の才」と言ってくれたことを
「旬イク、司馬慰殿の臣下になりなさい」
と母は言った、しかし司馬慰は
「無理矢理はいけませんよ、旬箔殿」
と言った司馬慰
「わかっていますが私は貴方に王の資質をみました、貴方は間違いなくこの国を変える方です、ならば旬家の当主として私はあなたの支援をした方がいいと思っている」
「だからといって本人の意志を無視出来ない、人は駒と違い感情があるからな」
「いいえ、私は貴方に仕官します司馬慰様!」
私はそう言った
「おおぅ、仕官は嬉しいのですがどうしたんですか?旬イク殿?」
「私のことは桂花とおよび下さい司馬慰様!」
「えっ真名で呼んで言いのですか」
司馬慰サイド
「では桂花、これからは私のことをこれから健太と呼んで下さい」
「!真名を呼んでよろしいのですか!」
「あたりまえですよ」
「健太様~!!!」
何故か急に懐いた桂花を臣下にしたのだが、しかしこの世界三国志のキャラの性別が逆転しているな、などと考えていると
「今日はお赤飯ね☆」
「桂花が男に惚れるとは、司馬慰殿幸せにしてやってくれ」
何故か結婚したお祝いみたいなことを言われているが気にしないことにした。