大阪市の橋下徹市長は、市営地下鉄の初乗り運賃を来年4月から20円値下げし、180円にする考えを市議会の公明、自民、民主系会派に伝えた。条件として地下鉄の民営化関連条例案への賛成を求めたが、公明と自民は「民営化と値下げの話は別」と消極的で、実現の見通しは立たない。
市議会関係者によると、橋下市長は15日、3会派の幹部と面会し、値下げを提案した。地下鉄の値下げは橋下市長の公約の一つ。市交通局はこれまで190円に値下げする方針を掲げていたが、民営化について議会の賛成を得られるめどが立たないとして、先月、先送りを決めていた。民営化を進めたい橋下市長が、一層の値下げと引き換えに議会に協力を求めた形だ。
交通局は、180円に値下げした場合の減収を約35億円と試算。民営化による人件費削減で原資を確保しなければ、値下げは難しいとみている。
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朝日新聞官邸クラブ