ミニブログサイト運営の米ツイッターはニューヨーク証券取引所(NYSE)を上場先に選定した。ハイテク企業の誘致をめぐる取引所間の競争にNYSEが最強の一打を見舞った格好だ。
ツイッターの関係者は15日遅く、米証券取引委員会(SEC)に提出した文書で「われわれは普通株をNYSEに"TWTR"の銘柄コードで上場させることを申請する意向だ」と明らかにした。
ツイッターはこの報告書で財務情報も更新した。7-9月期の総売上高は1億6860万ドルと、前年同期の8230万ドルから増加した。一方、赤字は2160万ドルから6460万ドルに拡大した。9月30日時点のツイッターの累積赤字は4億8320万ドルとなった。
ツイッターによると、月平均利用者数の77%が米国外のユーザーだが、7-9月期末時点で海外での売り上げが総売上高に占める割合は26%にとどまった。
ツイッターの月平均利用者数は2億3170万人と前年同期に比べて39%、前四半期比では6%、それぞれ増加した。同社によると、月間利用者の76%がモバイル機器でサイトにアクセスした。
サンフランシスコに本社を置くツイッターは自社の主要投資家に関する情報も追加した。ツイッターの筆頭株主は17.9%を保有する米Rizvi Traverse(リツビ・トラバース)。2位は10.4%を保有する米金融大手JPモルガン・チェース。3〜5位はいずれ
もハイテク投資が中心のベンチャーキャピタル(VC)である米スパークキャピタルが6.8%、米ベンチマークキャピタルが6.6%、米ユニオンスクエア・ベンチャーズが5.9%と続いた。ロシアのDSTグローバルはツイッターの5%を保有している。
数百年の歴史を持つNYSEは、ツイッターの上場先に選ばれたことで、新しいタイプのインターネット企業やハイテク企業の資本調達ハブ(拠点)に変身しようとする長年の取り組みが実った。
NYSEは1年半ほど前には最大のライバルである米ナスダックOMXグループ(NDAQ)に米フェイスブック(FB)の上場を奪われた。
ツイッターに近い複数の関係者によると、ツイッターはフェイスブックと自社の新規株式公開(IPO)の差別化を図っている。ツイッターは先月、ひそかにIPO申請書類を提出していたことを自社のサイトで明らかにしていた。
ナスダックがネット企業やソーシャルメディア企業の上場先としての地位を固める兆しがみられる中、NYSEはツイッターの上場を勝ち取ったことでそうした企業の拠点とうたう売り込みに磨きをかけた。ナスダックはここ2年でフェイスブックのほかにも不動産情報サイトの米ジロー(Z)、クーポン共同購入サイト大手の米グルーポン(GRPN)、米ソーシャルゲーム開発大手ジンガ(ZNGA)の上場を誘致した。一方、NYSEにはビジネス向け交流サイトの米リンクトイン(LNKD)、レビューサイト運営の米イェルプ(YELP)、米ネットラジオ局のパンドラ・メディア(P)が上場した。
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