アジア・太平洋株式サマリー:香港・中国株下落-米債務協議で
10月16日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式 相場は下落。17日の米債務上限引き上げの期限を前に米議会でデフォルト(債務不履行)回避を目指して協議が再開される中、取引は少なかった。
米国で売り上げの大半を稼ぐ玩具と衣料品の納入会社リー・アンド・フォン(利豊、494 HK)は1.1%安。中国最大の産銅会社、江西銅業(358 HK)は1.5%安。JPモルガン・チェースが中国株の投資判断を「アンダーウエート」に引き下げた。香港電視網絡 (1137 HK)は34%安。テレビ放送免許の申請が認められなかった。
中国のおむつメーカー、青蛙王子(プリンス・フロッグ・インターナショナル・ホールディングス、1259 HK)は26%安と、上場以来最大の下げを記録。その後、売買停止となった。空売り投資家が同社の利益に疑問を示した。
ハンセン指数は前日比108.19ポイント(0.5%)安の23228.33で終了。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同0.4%安の10629.78で引けた。
KGIアジアのベン・クウォン最高執行責任者(COO)は「焦点は依然として米議会での債務上限をめぐる議論だ」と指摘。「期限が差し迫っているので、市場は神経質になっている。売買高は現在の投資家の購入意欲がそれほど高くないことを示唆している」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式 市場で、上海総合指数は3週間ぶりの大幅下落。JPモルガン・チェースが中国株の保有縮小を勧めたほか、バリュエーション(株価評価)が高過ぎるとの懸念から、上海自由貿易区に関連する銘柄が値下がりした。
上海国際港務(集団、600018 CH)や上海外高橋保税区開発(600648 CH)が安い。両銘柄とも8月22日から倍以上の水準に値上がりしていた。中国アルミ(チャルコ、601600 CH)や江西銅業(600362CH)など金属株も値下がり。また、保利房地産集団(600048 CH)は2.3%下落。同銘柄などで構成される不動産株の指数は6月以来の大幅安となった。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比40.34ポイント(1.8%)安の2193.07で終了。9月26日以来の大きな下落率となった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は同1.9%安の2421.37。
中原証券の李俊ストラテジストは、「景気に対する懸念が高まっている。中国の景気は底打ちしたかもしれないが、経済指標が大きく改善する見込みはない。11月の第18期中央委員会第3回総会(3中総会)の詳細があまり明らかにならないとの懸念や、中国株が政策期待から上げ過ぎたとの見方もある」と指摘した。
【インド株式市況】
16日のインド株式市場は祝日のため休場。取引は17日に再開される。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比3.76ポイント(0.1%)高の5262.91。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比6.35ポイント(0.3%)安の2034.61。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比35.70ポイント(0.4%)安の8332.18。
更新日時: 2013/10/16 20:08 JST