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10月の山岳遭難発生状況(平成14年〜平成24年)

平成14年から平成24年までの10月中には、30件34人の山岳遭難が発生しています!
  (遭難者の内訳〜 死亡4人、行方不明0人、負傷16人、無事14人) 
   
 10月は道迷い遭難に注意!
 10月中の遭難30件のうち道迷いが14件で全体の約半数(47%)を占めています。
 道迷い遭難の特徴としては、
 濃霧や吹雪などの視界不良時にルートを見失う
 下山中にルートを見失い沢に入り込む
 単独登山者又はグル−プから離れた単独によるものが多い

 道迷い遭難防止対策
 携帯電話、アマチュア無線などの通信手段を確保するとともに予備電池を持つ
 地図やコンパスを携行し、休憩の都度などに現在地をGPSで確認する
 日没時間が早まるのに合わせて行動終了時間を早め、余裕を持って行動する
   
   ※ 万一に備えて非常食、防寒着、ツエルトなどのビバーク用具を携行しましょう。


山岳名など 発生年月日 構成人数 遭難者 原因 参考
旭岳
(2,291メートル)
平成16年10月4(月) 12 死亡1 道迷い
(凍死)
12人パーティーが姿見駅から中岳温泉に向け入山したが、途中で80代女性が単独で裾合平から引き返して涸沢に入り込み死亡
平成17年10月9日(日) 1 負傷1 道迷い 40代男性が山頂から下山中、濃霧で登山道を見失い道に迷う(8日後に救助)
平成18年10月7日(土) 1 死亡1 転倒 30代男性が7合目登山道西側斜面で頭部を負傷し倒れているのを道警ヘリが発見
平成24年10月2日(火) 3 負傷1 転倒 40代中国人女性が6合目付近を下山中、登山道で足を滑らせて転倒し左足首を負傷
十勝岳
(2,077メートル)  
平成16年10月2日(土) 2 負傷2 道迷い 2人(60代男性、50代女性)が山頂から下山中、濃霧による視界不良で道に迷う
平成18年10月22日(日) 1 負傷1 道迷い 50代男性が下山中、吹雪で下山方向を見失い道に迷う(3日後、新得町側で発見)
平成24年10月22日(火) 1 負傷1 道迷い 80代男性が下山途中に右足を捻挫し、ゆっくり下山していたが日没後に登山道を見失い道に迷う
上ホロカメットク山
(1,920メートル)  
平成16年10月13日(水) 1 負傷1 転倒 40代女性が山頂付近を下山中、石に足をとられて転倒し左下腿部を負傷
平成18年10月1日(日) 2 無事2 疲労 2人(60代男性、50代女性)が山頂まで登ったものの疲労で行動不能になる
斜里岳
(1,547メートル)  
平成17年10月24日(月) 1 死亡1 道迷い 60代男性が下山中、旧道コース分岐手前の尾根に迷い込み、斜面を滑落して死亡
平成23年10月2日(日) 1 負傷1 転倒 40代男性が急斜面の岩場で足を滑らせて転倒し左肩を負傷
駒ヶ岳
(1,131メートル) 
平成24年10月8日(月) 1 負傷1 転倒 40代男性が9合目付近を下山中、足を滑らせて転倒し左下腿部を負傷
平成24年10月22日(月) 3 負傷1 転倒 60代女性が9合目付近を下山中、登山道で足を滑らせて転倒し左足首を負傷
愛山渓(松仙園)
(1,285メートル) 
平成16年10月5日(火) 1 無事1 道迷い 50代男性が写真撮影のため愛山渓温泉から入山したが下山中に林道を間違えて道に迷う
雄鉾岳
(999メートル)  
平成17年10月17日(月) 10 負傷1 その他 50代女性が下山中、高さ約1メートルの岩場から着地した際に左足アキレス腱を負傷
トムラウシ山
(2,141メートル)
平成17年10月21日(金) 1 無事1 道迷い 30代男性が登山中に道に迷い、カムイサンケナイ川に入り込む
三角山
(705メートル)
(札幌市中央区盤渓) 
平成18年10月1日(日) 2 無事2 道迷い 親子(30代男性と4歳男児)が源八沢コースを下山中、登山道を間違えて道に迷う
富良野岳
(1,912メートル) 
平成18年10月2日(月) 5 負傷1 病気 50代男性が富良野岳から上ホロカメットク山へ縦走中、体調不良で行動不能になる
幌尻岳
(2,053メートル)     
平成18年10月3日(火) 2 負傷1 転倒 60代男性が「命の泉」付近を下山中、石につまずいて転倒し右足を負傷
神居尻山
(947メートル)
(当別町青山) 
平成18年10月5日(木) 16 負傷1 転倒 60代女性が下山中、丸太の階段を下りる際に足を滑らせて転倒し右足を負傷
硫黄山
(1,563メートル) 
平成20年10月2日(木) 1 無事1 道迷い 30代男性が下山中、濃霧による視界不良で道に迷う(翌日、ルシャ番屋に自力下山)
藻岩山
(537メートル) 
平成20年10月8日(水) 1 無事1 病気 60代女性が慈啓会病院コースを登山中、息苦しさとめまいにより行動不能になる
安瀬山
(やそすけやま)

(654メートル)
(石狩市厚田区) 
平成21年10月17日(土) 1 無事1 道迷い 60代女性が下山中、道に迷い日没のためビバーク(翌朝、自力下山中に発見)
芽室岳
(1,754メートル) 
平成23年10月9日(日) 4 負傷1 滑落 40代男性が岩場斜面を登はん中、掴んだ木が根本から抜けてバランスを失い約4メートル下に滑落し頸椎、腰部、肋骨などを負傷
札幌岳
(1,294メートル)
平成23年10月10日(月) 1 無事1 道迷い 30代男性が空沼岳から札幌岳へ縦走中、ヒョウタン沼の先の笹藪で道に迷う
樽前山
(1,041メートル) 
平成23年10月14日(金) 1 無事1 道迷い 20代男性が日暮れ間近に入山したが、途中で日没になり登山道を見失い道に迷う
中岳
(大雪山系)
(2,113メートル)
平成24年10月5日(金) 2 無事2 道迷い 20代の韓国人男性2人が観光用地図を持ち旭岳から黒岳に向けて縦走中、濃霧のため登山道を見失い西側の沢に迷い込む
遊楽部岳
(1,277メートル)   
平成24年10月22日(月) 3 死亡1 病気
(心疾患)
60代男性がニセピーク(標高1,250メートル付近)を登山中、突然胸の苦しみを訴えてその場に倒れ込み、心疾患で死亡
羊蹄山
(1,898メートル)    
平成24年10月26日(金) 1 無事1 その他 50代男性が真狩コースを下山中、2合目付近で休憩し寝込んでしまい、気がつくと辺りが暗くなっており照明具がなく救助要請
八剣山
(498メートル) 
平成24年10月27日(土) 3 負傷1 滑落 40代女性が山頂から下山中、設置されたロープを掴みながら下りていたところバランスを崩して約5メートル滑落し左大腿部を負傷
 10月に入ると天候の急変により山中では吹雪になることもあります。
 入山時には防寒対策をしっかりしておくとともに、入山前には天気予報を確認して天候が崩れる予報の時には無理をせず、日程の延期や中止を検討しましょう。