北近畿タンゴ鉄道宮津線用車両(ディーゼルカー)は、すでに多くの方々に親しんで頂いている、クラシック・モダンをコンセプトとした宮福車両の基本形を継承し、発展させたものになっており、「快適な移動空間としてのさりげない車両」をテーマに製作された車両です。
紺碧の海、磯の香り、深い山、静かな山里、歴史の町..四季によって多彩な表現を見せる沿線の海と空をイメージした「タンゴブルー」と、馴染みの深いグリーン「千歳緑」レッド「鳶赤」のボディー・カラーリングを採用。
通常は単行でワンマン運転を行うが、通勤・通学時には2両編成、多客期には車掌が乗務する3両編成で運行する場合もあります。
沿線の明るい海と空をイメージしたタンゴブルーをボディカラーとした車両は、全体に丸みを帯びた造形となっており、ワイド感の高められたフロントウィンドウにより、フルサイズ(20m)のスケールにふさわしいプロポーションを生み出しています。
車内は白系の明るい化粧板と、緑色の座席表地が良く映えています。
シートピッチは980mm。座席は新幹線0系発生品のW12を転用し、センターアームレストを撤去した状態で装備しています。足元にはバーレストも備わっており、普通用途の車両としては少々格上に位置づけられます。ドア脇には折りたたみのジャンプシートも備え付けられています。
700形車両にはトイレも装備されており、長時間の乗車にも満足して頂ける車両です。
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車内設備の紹介
車内全景です。
この車両の特徴である転換腰掛が左右にずらりと並びます。
天井はスッキリとし、車内全体を広く見せる効果を与えています。照明は天井通路のみに設置されています。
シートは緑色の表地に、模様付の枕カバーがつけられた、仕様になっています。 座席間のピッチはやや狭くなっておりますが、柔らかめな座り心地に満足感が得られます。
ワンマン車両の場合は、乗車時に「整理券発行機」より「整理券」を取って頂き、降車時に「お客様の乗車区間分」の運賃を「整理券」と共に「運賃回収箱」へお支払い頂きます。
出入扉は化粧板が貼られていないそのままのもので、引き戸です(左)。運転席と対面の場所では、前面展望をお楽しみ頂けます。(中)
KTR700車両では、トイレが設置されています。(右)
観光列車の「タンゴ悠遊号」「大江山タンゴ悠遊号」やラッピング列車などとして運行しております。2012年1月には、「けいおん!」のラッピング列車で全国からファンが押し寄せました。
車両主要諸元
車両型式図(KTR700型)
車両型式図(KTR800形)
主要諸元
仕様 | KTR700形 | KTR800形 | |
---|---|---|---|
車種 | 液体式 | ||
定員(人) | 座席 | 52 | 56 |
立席 | 61 | 58 | |
計 | 113 | 114 | |
最大寸法(mm) | 長さ | 20,500 | |
幅 | 3,190 | ||
高さ | 4,053 | ||
軸距(mm) | 14,400 | ||
空車重量(t) | 33.9 | 33.5 | |
機関出力(ps) | 330(×2両) | ||
最高速度(km/h) | 95 | ||
台車 | 2軸ボギー台車(ボルスタレス式) | ||
運転台の位置 | 前後左側 | ||
冷房装置(kcal/h) | 44,000 | ||
ブレーキ方式 | DEIA自動空気ブレーキ及び予備ブレーキ | ||
トイレ | トイレ付き | トイレなし |
サービス機器一覧
弱冷房車両 | 設定無し |
---|---|
優先席 | 設定無し |
車いすスペース | 設定無し |
非常通報装置 | 押しボタン式非常通報装置 |
車内案内装置 | 設定有り(ワンマンの場合は運転士のアナウンス) |
放送装置 | 設定有り(車掌乗務時使用の物に関しては有り) |
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