オバマ大統領:共和党に妥協求める…協議は平行線
毎日新聞 2013年10月09日 10時16分
【ワシントン平地修、西田進一郎】オバマ大統領は8日、ホワイトハウスで記者会見し、17日に期限が迫る債務上限の引き上げ問題について、改めて共和党に妥協を求めた。ただ、米国債のデフォルト(債務不履行)を避けるため、ひとまず短期間だけ債務上限を引き上げ、その間に与野党の交渉を進める手法に言及した。
オバマ大統領は会見に先立ち、共和党のベイナー下院議長に電話をかけ、政府機関が閉鎖し、債務上限が引き上げられずデフォルトに陥るという脅しの下では、共和党と話し合いはできないことを伝達。ベイナー氏は話し合いを求め、協議は平行線をたどった。
オバマ大統領はその後の記者会見で、「言い訳をやめて、下院で採決しよう」と共和党の妥協を促す一方、「もし長期(の上限引き上げ)が無理なら、交渉のための期間だけ引き上げられる」とも説明。共和党が短期間の上限引き上げなどに応じれば、「あらゆることについて話をする」として、財政や社会保障、雇用など幅広い分野を巡る交渉に応じる方針を示した。
しかし、ベイナー下院議長は直後の記者会見で「(歳出削減などの)対応なしに上限を引き上げるわけにはいかない」と従来の立場を繰り返し、歩み寄りはみられなかった。政府機関の一時閉鎖が始まってから2週目に入ったが、非難合戦が止まらない状況だ。