米債務上限:共和党、大統領と協議続ける 「6週間」案で

毎日新聞 2013年10月12日 00時19分

 【ワシントン平地修】米オバマ政権と野党共和党は11日、連邦政府の債務上限問題などをめぐる対立の打開に向けた協議を続けた。共和党側は6週間に限って債務上限を引き上げ、新たな借り入れができるようにする妥協案を提示。オバマ政権側は予算協議の決裂を受けて閉鎖された政府機関の再開を求め、合意点を模索している。一方、10日ワシントンで開幕した主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、各国が米財政問題の早期解決を求めた。11日午後(日本時間12日未明)の閉幕後に発表する共同声明で同問題への懸念を表明する見通しだ。

 共和党は当初、オバマ大統領の最重要政策の一つ、医療保険改革法の見直しや延期を求めるなど強硬姿勢を示していた。10月から始まる新年度の予算が成立しなかったため、米政府機関は1日から一部閉鎖に追い込まれ、市民生活にも影響が及んでいる。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルと、NBCテレビが実施した世論調査では、共和党に政府閉鎖の責任があるとの回答が53%を占め、オバマ大統領の31%を大きく上回った。来年の中間選挙に影響が及ぶ恐れもあることから共和党は軟化姿勢に転じざるを得ず、医療保険改革の見直し要求を封印したうえで、問題解決に動き始めた格好だ。

 17日の期限までに債務上限が引き上げられ、新たな借り入れができるようにならなければ、米国債は債務不履行(デフォルト)に陥る可能性がある。与野党は債務上限の短期引き上げに加え、政府機関再開について同時に合意することを模索しているとみられるが、共和党内には依然、強硬派も残っており、予断を許さない状況だ。

 国際的な圧力も強まっている。10日開幕したG20財務相・中央銀行総裁会議では、米国内の政治対立に伴う財政問題が世界経済に及ぼす悪影響について各国から不安の声が相次いだ。

 「米国債がデフォルトになるということは、国債が紙になるという話。(日本などが持っている)債券の意味がなくなることになりかねない」。麻生太郎財務相は初日の会議後の会見で、米財政問題に対する強い懸念を表明。会議の合間を縫ってルー米財務長官と急きょ会談の場を作り、早急な解決を求めたという。

 各国は、債務上限問題が解決しなければ、世界的な金融危機に陥りかねないとの認識を共有した。

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