11日未明に福岡市博多区の「安部整形外科」が全焼し、15人が病院に搬送され、10人が死亡する惨事となった(本紙昨報)。被害の拡大は、病院の通報遅れや初期消火の不備だけでは片付けられない事情が見え隠れしている。
11日午前2時22分ごろ、火災に気付いた看護師が建物外のタクシー運転手に通報を依頼。1階処置室付近からの出火で、約2時間半後に鎮火した。元東京消防庁消防官で災害対策アドバイザーの金子富夫氏は「12年前に東京・歌舞伎町のビルで44人が亡くなった火災事故と同じで、煙突効果といわれる一酸化炭素を含んだ有毒な煙が上の階へ噴き上がった。1階で火災が発生し、防火扉が作動しなかったことで、2階で体を動かせなかった方々は2~3呼吸で即死状態だったのでは」と指摘する。
安部整形外科は消防法の規定外で、スプリンクラーの設置義務はなかった。福岡市消防局は「通報が遅れ、初期消火もされなかった可能性がある」としている。だが、金子氏は「消防局は会見で職員がズラリと顔を揃え、何か言い訳ばかりに終始した。消防の観点からは消火活動の困難地域でもなく、消火までにいくらなんでも2時間半はかかり過ぎ。通報が遅れたとか初期消火がなかったとか言い訳ばかりで保身に映る。空気ボンベをつけた消防団員の姿も数えるほどで、攻めの消火活動がされていたか疑念が残る」と疑問視する。
7つあった防火扉が一つも作動しなかったことが被害拡大を呼んだ。
「消防局は事前の査察でチェックし、問題なかったというが、7つすべてが作動しなかったということはシステムとして問題があったということ。チェック態勢でなあなあなやり取りがあった疑念が残る」(金子氏)。県警は病院側に業務上過失致死傷容疑も視野に捜査を進めているが、防災態勢の観点からは消防局側の責任も免れない。
千葉・幕張メッセ(9月20~23日)で開催された「東京ゲームショウ2013」。ゲームの祭典を彩るフォトジェニックたちの姿を集めた写真特集です。
“女子アナセクハラ被害”を激白した元フジテレビアナ・長谷川豊がマイクをペンに持ち替えて、女子アナたちの嘔吐事件、不仲疑惑、未成年アイドルとの飲酒騒動など“とくダネ”大放出!