【ＢＯＸ】八重樫、主役は村田に譲っても王座は譲らん！

会見を終え笑顔を見せる（右から）村田諒太、八重樫東、井上尚弥

　◆プロボクシング　▽ＷＢＣ世界フライ級タイトルマッチ　王者・八重樫東―同級１位・エドガル・ソーサ（１２月６日、東京・両国国技館）　ロンドン五輪男子ミドル級金メダリストでプロボクシング東洋太平洋・日本同級１位の村田諒太（２７）が、連続ＫＯで主役の座を射止める。１２月６日に東京・両国国技館でデイブ・ピーターソン（２７）とプロ２戦目を行うことが１５日、発表された。８月のデビュー戦でＫＯ勝利を飾った規格外のホープは「ボクシング界の主役であることを見せたい」と宣言。メーンイベントは、ＷＢＣ世界フライ級王者の八重樫東（３０）がＶ２戦に指名挑戦者エドガル・ソーサを迎える。

　ＷＢＣ世界フライ級王者の“名勝負製造マシン”八重樫が、五輪金の村田にプロの貫禄をたっぷりまぶした、「いぶし銀」の試合を見せつける決意を披露した。メーンでのＶ２防衛戦が決定。“初競演”する村田に「主役の座は新しい時代の人に譲ります」と注目度では潔く白旗を掲げた。だが、試合内容では圧倒すると約束。１階級下のＷＢＣ世界ライトフライ級王座１０度防衛のソーサとの指名試合（１位挑戦者との防衛戦）へ、「打ち合いにめっぽう強いソーサに、ケンカを売るかどうか考えている。まぁ、古株ってのはいい味出しますから。いい試合をしますよ」と意気込んだ。

　持ち前のサービス精神は、１３日に地元の岩手・北上市で開催された「いわて北上マラソン」（報知新聞社共催）でも出した。ゲストランナーで大橋秀行会長からも「試合前だから無理するな」と忠告されたが、ムキになって完走。結果的に自身初のフルマラソンとなり、しかも４時間６分５７秒の好タイムでゴール。「ボロボロになってしまいました」と笑った。

　９月７日に誕生した第３子の次女には、自身の身上を重ねて「ひとつのことを諦めず、長く続けてほしい」と「一永（ひとえ）」と命名。残りの競技人生をマラソンの４２・１９５キロにたとえ、「３０キロ地点ぐらい。残り１２・１９５キロ、３階級制覇に興味もなくはない」と語った八重樫。ベテランならではのファイトを見せる。