プロ2戦目に臨む村田(右)。中央は2度目の防衛戦が決まったWBCフライ級王者の八重樫。左は日本ライトフライ級王者の井上=東京都文京区で(山崎照朝撮影)
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ロンドン五輪金メダリストで東洋太平洋ミドル級1位村田諒太(27)=三迫=のプロ第2戦が決まった。相手はデーブ・ピーターソン(27)=米国=で12月6日、東京・両国国技館で行う。15日、東京都内のホテルで発表された。8月のデビュー戦で東洋太平洋ミドル級王者柴田明雄(ワタナベ)を2回TKOに沈める鮮烈デビューを飾った村田にとって、初の外国人選手相手の戦いは、今後への絶好の試金石になる。WBC世界フライ級王者八重樫東(30)=大橋=の2度目の防衛戦、井上尚弥(20)=同=のプロ第5戦なども行われる。
「この階級はスーパースターのいる階級。日本のボクシング界の中心にいるのではなく、世界の中心にいるようになりたい」。ひな壇に並んだ世界王者や先輩ボクサーを前に、第2戦の抱負を求められた村田は、力強く語った。
さらに「自分がボクシング界の主役であることを見せたい」と続け「世界の主役は米国のメイウエザー(WBA世界スーパーウエルター級スーパー王者、WBC世界同級王者)ですよ。そこへ殴り込みを掛ける。それが夢です」ときっぱり。アマ時代に海外遠征を経験しているため、プロ第2戦での米国人相手にもプレッシャーはない。
デビュー戦が無傷だったことも精神面に余裕を持たせている。試合2日後から走り、ジム練習もしていた。9月中旬の成田キャンプでは徹底的に走り込んで下半身を強化した。キャンプは帝拳ジムの現役世界王者や元王者らと合同だったが「走っても断トツ。すごい負けず嫌い」と、帝拳・本田明彦会長も舌を巻くほどの集中力を見せていた。
抜群の注目度とあって日本人選手からの対戦希望もあるが「これからは外国人がメーンになる」という。進化につながるカードを求めており、そのためか日本人との対戦には消極的。もはや視線は世界を向いている。もっとも、世界王座への自信を聞かれると「なければやらない。だけど100%の自信があるかといったら、うそになる」と、現状に満足はしていない。プロ2戦目を終えたとき、その言葉はどう変わっているか。 (山崎照朝)
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